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2007年12月 6日 (木)

子どもの優しさ

 暉峻淑子(てるおかいつこ)さんは『豊かさとは何か』『豊かさの条件』(いずれも岩波新書)などを書かれている経済学者です。

 その暉峻さんが『サンタクロースってほんとにいるの?』(福音館書店)という本を書かれた理由を『サンタクロースを探し求めて』(2003年11月第一刷発行)のなかで次のように書いておられます。   前置きが長くなってすみません。

 暉峻さんのご長男は当時3歳だったそうですが、その年のクリスマス・イブ、「ぼく、サンタクロースに会いたいよ」と言って深夜まで寝なかったそうです。何とか言い聞かせてようやく彼が眠りにつき・・・そしてクリスマスの朝がやってきました。 さて・・・

          ◇   □   ☆   ◇   □   ☆

 翌朝、枕元に大きな積み木の箱があるのに気がついた長男は、ベッドの上に起き上がり、いそいそとして箱から積み木を出したり入れたり、しばらくは我を忘れて遊んでいました。ところがやがて私たちの枕元には何もないことにきがついたらしいのです。わたしをまじまじとみつめていましたが、やがて一本の積み木を取り出してそれを自分のまくらもとに置き、あとは積み木の箱ごとかかえると、重さで顔をまっかにして、いっしょうけんめいに、その箱を私の枕元に運んできました。そして、私を慰めるように言ったのです。

 「ママ、ぼくがサンタクロースにたのんだのは、あの一本だけだったの。あとはママのところにきたんだよ」

 いったい誰がそんな思いやりを長男に教えたというのでしょう。私は胸がいっぱいになりました。それは誰から教えられなくても彼の心に、自然にわき上がってきた心からの思いだったのです。

 そのとき、私は、サンタクロースが大人のところには来ないで、なぜ子どものところに来るのか、その理由がわかったのでした。子どもは愛されることによって、愛することを知るのだということを。

           ◇   □   ☆   ◇   □   ☆  

 こうして、暉峻さんは、おそらく生涯に唯一の絵本『サンタクロースってほんとにいるの?』を書かれることになったのだそうです。

  今日も、元気に歩むことができますように。

 

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