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2008年4月 9日 (水)

『パリ左岸のピアノ工房』

 『パリ左岸のピアノ工房』(T.E.カーハート著 村松潔訳2001年11月30日 新潮社発行)を楽しみながら読んでおります。 ・・・ ほかにしなければいけないことが確か、あるのですけれど ・・・ 

 分類としては、ノンフィクションに入ります。

 パリに住み着いたアメリカ人でアイルランド人でもある著者が、子どもの幼稚園の送り迎えのたびに通りかかるドフォルジュ・ピアノ店 ・・・ 何回か足を運んだ末に、やっと奥の部屋へ入ることが許された彼の目の前に広がるいろいろなメーカーのいろいろな時代に作られたピアノたち ・・・ 足を運ぶ内に、「あなたにぴったりのピアノを見つけておきました」と勧められたピアノに筆者は夢中になり、そのピアノを購入して弾いている内に20年ぶりに先生についてピアノを練習し始めることに・・・

 表紙裏の書評には「ピアノとピアノを愛する人々、弾く人々、作る人々、直す人々についての本。きわめて魅力的。」とか「もし著者の望みが、読者の音楽に対する愛情を甦らせることにあるのだとしたら、彼の狙いは実に見事に成功している。」などと書かれています。

 また、さりげなく 「本書は消えつつある職人芸の時代に捧げる賛歌である」とも書かれています。

 私は図書館で借りてこの本を読んでいるのですが、ピアノを通して音楽を語るところ、人生における出会いや学びについて、重苦しくなく、会話などを通してたくみに書かれていて、とても魅力的な本です。

 実は何年か前にも読んだことがあるのですが、ほとんど内容を忘れていて新鮮に読み直しているのです ・・・ 嬉しくもあり、ちょっと寂しくもあり ・・・

 でも、それはそれでいいと思うのですよ。上質の料理は食べている間、人を幸せにしてくれます。そしてエネルギーや血肉となってくれ、いつ何を食べ、どんな味だったかを覚えていなくても食べたことは確かなのです。  こういうと上手な言い訳に聞こえるかもしれませんが、でも、それだけに終わらないものが、この考え方を擁護してくれるように私は思います。

 ほかに、今借りてきている『まるごとピアノの本』(足立博著2002年4月25日発行 青弓社) は、題名の通り、ピアノについて選ぶポイント、手入れの楽しみ、日本のピアノ会社の製品、世界のピアノ会社の製品、そしてピアノ販売店などについて、幅広く、深い知識をもうらして紹介している本です。

 まだ会わぬ岐阜の和食店「布武」のベーゼンドルファーのピアノのこともこの本で読み返しながら、実際に会える日を楽しみに練習に励んでいる私です。

 今日もよき日となりますように。

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コメント

「パリ左岸のピアノ工房」のご紹介有難うございます。
とても魅力的な紹介だったので、他の本を差し置いて、図書館から借りて、ここ一週間、楽しませていただきました。
なんとフランス的な、紹介者無しにはピアノは売らないよ。ここにあるという素振りもみせない。しかし一旦信用すると、とことん友達づきあい
ピアノをこよなく愛し、知り尽くしているリュックの人柄も魅力。本書で
ピアノという楽器の奥深さを初めて知りました。
読んだ内容の細部は忘れても、この本を読んで楽しい時間を過ごせた事は心の栄養になって残っている事と思います。有難うございました。

投稿: 飛騨のやまんば | 2008年4月19日 (土) 10時45分

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