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2008年6月 9日 (月)

『ショパンが弾けた!?』

 ショパンが弾けた!? ・・・ いえいえ、私のことではありません。伊能美智子さん著・春秋社1986年11月30日第一冊発行の『ショパンが弾けた!?』という本の題名のことです。

 ショパンが、どんな生涯を送り、どんな曲を残したのか、また、日本人になぜ人気があるかを考察しています。そして、ショパンが弾けるようになるには、どんな練習法があるかをいろいろな練習曲集の特長なども紹介しながら多様な方法を記した本です。

 もちろん、読むだけではショパンが弾けるようになりませんから、一つの道しるべとして、あとは練習あるのみです。

 内容のいくつかをご紹介させていただきます。

◇ ショパン国際ピアノコンクールは、5年に一度開催されている。

 1985年のショパンコンクールに、主催国のポーランドの参加者は12名、日本からの参加者は26名だった。

☆ ショパンは39歳で結核で亡くなった。妹のエミリアも結核で亡くなっている。

□ パリに出てきたばかりのショパンを、「諸君、脱帽したまえ、天才だ!」と楽壇に紹介してくれたシューマン、そして『F.ショパン伝』を書いたリストなどよりも、ショパン自身に大きな影響を与えていたのは、バッハだった。

◇ 音楽史上のショパンの最大の功績は、「ピアノを歌わせた」こと

 ピアノのためにのみ曲を作り、ピアノの機能を最大限に活用すると共にピアノの演奏法を最大限に引き上げた。

 特に、私の心に残ったのは、ショパンが作曲するときの態度についてジョルジュ・サンドが記したことばです。

「一小節、一フレーズに膨大な時間と精神的苦悩を費やす」

 伊能美智子さんは、このことばの引用に続いて次のように書いています。

 このようなショパンの推敲の跡は音楽の上にはまったく残されていません。一見なんの苦労もなく湧き出るがごとくに作られた音楽のようにさえ見えます。

 でも苦労の跡のわかる芸術などというものは、ひっきょう真実の高みにまで達していないのではないでしょうか。

 ミューズの神という方はたいそう焼きもちやきだと聞いていますから、そうそう簡単に芸術作品など人間に作らせてはくれないだろうと思うのです。人並み以上の努力を勤勉に重ねる者にだけそっと微笑みかけてくれるのでしょう。

 うーん、すいすいと作品を生み出せるのが天才なのだという思いをいだきやすいのですが、そうではなく血のにじむような努力を重ねることができるのが天才なのではないかと、それこそ脱帽したくなる思いがいたしました。

 私には、「ショパンが弾けた!?」と言える日は来そうにはありませんが、「今の、もしかしてショパンを弾いたつもりだった?」と言われないくらいの一曲か二曲をレパートリーにできたらと思います。

 今日もよい日となりますように。

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