「噛んで含めるように」、というけれど
教師に限らず、人が人に何かを教えるときには、「噛んで含めるように」ていねいに、易しく教えるのがよいとされています。
たとえば、親鳥がひなに餌を与えるときのように、ということでもありましょうか・・・鳥に歯はないかもしれませんけれど。
その心構えは大切にしながら、次のことも大事にしたいなと思いました。
いつもいつも離乳食を与えていたら、それ以外の食事を食べて消化する力は育たない ・・・ ですから、歯がまだ生えていない乳児に固形食を与えるようなことは誰もしませんが、学校給食では、固い豆とか、するめなどを意図的に献立に入れるように工夫されています。
易しいことを易しく教える ・・・ これは、易しいようですが、ひょっとすると、工夫するあまり、易しいことを却って難しくしてしまって教えようとすることもないとはいえません。
難しいことを難しく教える ・・・ これは、もとが難しいのですから、無理もありませんが、でも、いつもこうでは、芸がなさ過ぎるということになります。
新聞にこんな言葉が載っていました。
「分かりやすく難しいことを言う」のがプロだ ・・・ 難しいことをかみ砕くだけに終わらないで微妙で複雑な事象を、複雑性を損ねずに分かりやすく伝える ことだそうです。
抽象的なことを理解してほしいときに「もっと具体的に!」と注文をつける人がいます。
でも、抽象化の必要なことをいつも具象化することを求めていたら、抽象の世界について考えを深めることは難しくなりますね。
何事も、奥は深いものです。
えっ、このブログはどうなのかって ・・・ その判断は、読んでくださるあなた自身におゆだねさせていただきます。
今日もよい日となりますように。(^o^)
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コメント
物事の基本を説明するときに、5分以内で相手に理解できるように説明できなかったら、相手が分かっていないか、自分が分かっていないか、両方とも分かっていないかのどれかだ、ということを聞いたことがあります。
間違いの無いようにするには、物事を常にシンプルなままにしておくのが良いそうです。私の好きな英語の言い回しに、「どれだけ注意して書いても間違える、という性質のため、商業文書はどれだけ丁寧に書いても書きすぎということは無い。」というのがあります。ある哲学者は、自分の好きな文章にごくあたりまえのことを、まわりくどくさも重々しくもったいぶってかいてあるもの、があると言っていました。
説明の仕方にも人柄が出るのかもしれません。
投稿: 小島 | 2008年6月13日 (金) 23時09分