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2008年8月 3日 (日)

声の現場

 昨日の本、『声の力』に詩人の谷川俊太郎さんが語った「声の現場」という章があります。その中に「マスメディアの語りへの影響という項目があります。今回は、それを引用させていただきます。

      ◇   □   ○   ☆   ※   ☆   ○   □   ◇

 教室での授業を見ていても、先生の語りなんかには、すごくマスメディアの影響が強いと思うんです。ほんとうは、先生というのは一人一人の生徒に自分の肉声で語りかけなきゃいけない。そのつもりでいなきゃいけないんだけれど、アナウンサー的な決まり文句で語りかけをしている先生がときどきいるんです。

 そうやってマスメディアの影響を受けてしまうということは、一方で、人間として声を通しての対話の基本を学ぶ場が少なくなっていることも理由になってるのは確かでしょう。

 ほんとうは家庭の中で父親とか母親との対話を通して学ぶんだろうけど、父親、母親がすごく忙しいからめったに語り合うということはなくて、一方的に命令されたり叱られたりということが、きっと多いんだと思うんですね。

 大家族から核家族に移ってきたということも問題でしょう。はるかに年長のおじいさんおばあさんとか、親戚の子どもたちというふうにいろんな語りの変化みたいなことがなくて、親だけみたいになっていると子どももきついんじゃないかな。先生がそこで代わりをしてくれればいいんだけど、先生も忙しいから、なかなか子どもと一対一でじっくり話すことはできないと思うんです。だから、結局カウンセラーに、ということになっちゃう。カウンセラーがやっと話し相手になってくれるみたいなね。

      ◇   □   ○   ☆   ※   ☆   ○   □   ◇

 特定の誰かを非難している内容、論調ではないのですが、それだけに胸にこたえるところがあります。

 最近起きている事件の中に、、対話が成立していない親子関係、教師と生徒の関係、職場での人間関係という要素が多くあるように思えてなりませんし。

 声の復権 ・・・ 肉声の声で顔を合わせて語り合う声の復権 ・・・時間をかけて考えてみたいと思います。

 谷川俊太郎さんは、ピアニストの息子さんと、歌うことも含めて活動を展開しておられるようですね。

 今日は、日曜日 ・・・ キリスト教会で、牧師さんの肉声を通して語られる聖書に基づくメッセージを聴いていただければ嬉しく思います。

 今日も、よい日となりますように。

 

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