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2008年8月 1日 (金)

田所康雄さんの俳句

 田所康雄さんと聞いても、はて、誰だっけとほとんどの方は思われることでしょう。私もその一人でした。でも、この方の俳号が「風天」だとご紹介したら、「風天」・・・フーテン・・・ おお、ひょっとしたら「男はつらいよ」の寅さんのことか、と連想してくださるかと思います。

 そうなのです。フーテンの寅さんを演じた渥美清さんの本名が田所康雄さんなのだそうです。

 私生活を親しい方にもほとんど明かさなかった渥美清さん ・・・ その渥美さんが俳句に親しんでいたことを知る方も最近までごく限られていたとのことです。

 私が上記のことを知ったのは、今手元にある本『風天 渥美清の歌』(森英介著 大空出版 2008年7月10日 初版第一刷 発行)によってです。

 この本によりますと、朝日新聞社の週刊誌「アエラ」に縁のある人たちで構成された句会に熱心に参加し、十回で45句を残したとのこと。

 著者の森さんが熱心に俳人渥美清の作品や足取りを尋ね、「話の特集」というミニコミ誌(1965年から1995年まで続いた雑誌)の編集者などで作られた「話の特集句会」に渥美清さんが参加していたことが分かり、135句が新たに明らかになったそうです。

 ここにいたるまでに、「こもろ寅さん会館」や渥美さんの母校を訪ねるなどしておられる著者の熱心さとご苦労が偲ばれます。

 この「話の特集句会」の歴代のメンバーは、のべ60人くらいのようですが、現在も月に一回、句会を開いておられるそうです。

 少しだけ、渥美さん以外のメンバーとそれぞれの俳号を

 ・・・敬称は略させていただきます。お許しください

 岩城宏之(蕪李 ぶり)・吉永小百合(鬼百合 きゆうり)・冨士眞奈美(衾去 きんきょ)・岸田今日子(眠女 みんじょ)・吉行和子(窓烏 まどがらす)・中山千夏(線香 せんこう)・黒柳徹子(楼蘭 ろうらん)・下重暁子(郭公 かっこう)・山本直純(笑髭 しょうひ)・中村八大(大八 だいはち)・永六輔(六丁目) などなど

 永六輔さんが渥美さんをこの会に誘ったそうです。

 さて、かんじんの渥美さんの俳句を少し紹介させていただきますね。

 お遍路が一列に行く虹の中

 2002年発行の『カラー版新日本歳時記』講談社発行 全5巻の春の巻に掲載

 ほかに

 はだにふれとくしたような勝力士

 背のびして大声上げて虹を呼ぶ 

    ・・・宮崎県日南市のロケ地 油津(堀川運河)に句碑

 餅を焼くしょうゆの匂いひと恋し  

            信州の方へのはがきでの挨拶の句

 好きだからつよくぶつけた雪合戦

 花冷えや我が内と外に君の居て

 などです。 風天さんの俳句、どうしてもどこかで寅さんとつながってイメージをしてしまう私です。

 今日もよい日となりますように。

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コメント

 ご無沙汰しております。暑い日が続いておりますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。私は、今年は一層エコ生活に関心が高まり、自転車に乗り、エアコンを使わない生活を送っております。
 寅さんシリーズは、初めて見たとき、何ともユーモラスな人物像で、わが国でうけ続けたのも分かるなあと、随分感心したものです。釣りバカ日誌なども山田洋次さんが脚本を書く作品ですが、いずれにせよ平成の時代には考えられないようなキャラクターが印象的です。職場の同僚に、映画に詳しい人がいて、素人の質問で申し訳ないが、寅さんはいったいどんな職業なのか?とたずねたところ、にやりとして、「てきやです。」と教えてくれました。平成の時代には、果たして車寅次郎の存在できる社会的余裕はあるのだろうか?釣りばかの浜崎氏はリストラされないのか?などと思ったりします。

※ ムーミンパパより コメントありがとうございます。我が家では息子が帰省すると、とりためた「男はつらいよ」をビデオ鑑賞することがよくありました。日本人の心のふるさとのような世界を描き出す山田洋次監督・・・学校シリーズも一つ一つが心に残ります。藤沢周平の原作を生かしての時代劇も三作とも見ています。「息子」という映画も心に残っています。「釣りバカ日誌」はほとんど見たことがありませんが、コメントをいただいて検索してみたら、山田洋次脚本というのが(シリーズ全部ではないかもしれませんが)確かに書かれていて、改めて幅の広さに驚きました。ありがとうございました。どうぞ、暑さに負けないで、野球で鍛えた体と高い運動能力を維持・増進してくださいますように。 私も元気で歩みたいと思います。

投稿: 小島 | 2008年8月 1日 (金) 23時02分

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