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2008年10月 7日 (火)

養老孟司さんの本を読んで

  養老孟司さんは、解剖学、科学哲学の専門家で東京大学医学部教授を退官され、現在東京大学の名誉教授だそうです。

 著書に『唯脳論』、『バカの壁』、『死の壁』などがあり、今回私が読んだのは『超バカの壁』 2006年1月20日発行です。

 正直に申しますと、ベストセラーになった『バカの壁』は書名がなんだか賢い人からバカ呼ばわりされているように思えて、手に取ることもしませんでした。

 それならば、『超バカの壁』にはなおさら違和感を覚えそうなものですが、まあ、気分が向いたので読んでみました。 ・・・ このあたり、柔軟性があると思ってくださるか、定見のない無節操な人だなとお思いになるかはおゆだねします。

 いろいろなことにとらわれず、自分の考えをずばずば書く人だなというのが読後感です。小気味よいほどに。

 少し、引用させていただきます。

誤解はあたりまえ

 ・・・ 誤解するのはその人の勝手です。それを無理やり止めることはできない。だからこちらはできるだけきちんとやるしかない。そうすれば誤解した相手が損をする確率が高くなるということです。

 こちらが目的地までの道を知っている。それを教えているのに、右と左を勘違いする人がいる。それで損するのは相手でしょう。道に迷うのですから。その誤解をきちんと解いてあげるのは親切な人です。私は自分を不親切だと思っている。

 ◇   □   ○   ☆   ※   ☆   ○   □   ◇

 いかがですか。 東京大学の教授が私の考えと違っていることをテレビや本で主張すると、患者さんがあなたのいうことを信じたら困る という苦情がよくきたので、こちらのせいにしないでご自分の考えが正しいと患者さんを説得するのはあなたの役目です というスタンスで対されたそうです。

 ただし、東京大学という権威を背負ってものをいうようにとられては本意ではないということで、「私」という個人で考えを述べるというところに身を置こうというのも大学をやめた理由の一つだそうです。

 いずれにしても、賢く、そして考え方も生き方も、はっきりと原則を立てて歩んでいる方だとの印象を持ちました。

 「ああすればこうなる」と予測して世の中が回っていることは否定しないが、予測するときの原則が通じるのは実は思っているよりも限られた範囲だということも知っておいたほうがいい」との意見も印象に残りました。

 さて、今日も、誤解をおそれず、堂々と自分らしく歩めたら、と思います。よい日となりますように。

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コメント

毎日、読ませていただいております。私の心に残る言葉は、「言葉の宝石箱」という名のフォルダに収めています。題材はいくらでもあるのですが、毎週発行の通信に転用させていただくことも多くなりました。昨日の本の内容も引用し、職員に紹介したところです。
 歌舞伎も無事?終わり、後期がスタートしました。

※ ムーミンパパより
 つたないブログを訪れてくださり、感謝に堪えません。新しい指導要領では日本の古典をさらに大切にとの趣旨が打ち出されています。学校の地元に受け継がれている歌舞伎に子どもたちと一緒に自らも出演され、ひとしおの感慨がおありとお察しいたします。
 いよいよ後期、よき教育の実りがありますように。

投稿: kou. | 2008年10月 7日 (火) 02時38分

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