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2008年10月21日 (火)

♪ 「ラ・カンパネラ」

 NHKの「名曲探偵アマデウス」という番組は、クラシックの有名な曲の成り立ち、構成を推理小説のように解き明かしてくれておもしろいですよと紹介してくださった方があります。

 曲のアナリーゼ(分析)は、せっかく楽しく聴いている曲をばらばらにして、骨皮筋エモンのように味気ないものにしてしまうことが多いのではないか ・・・ これは、イソップ物語の自分の手が届かないところにあるブドウを「あれは酸っぱいから私は採らないのだ」と対象をけなすことによって自負心を保とうとするキツネのつぶやきに似た私の思いです。

 でも、「名曲探偵アマデウス」は、謎解きの要素をうまく盛り込んで展開し、登場する演奏家の生の思いも語られるので、好きな曲が素材になっている時にはなかなかおもしろい番組です。

 先日、この番組に「ラ・カンパネラ」が登場し、リストのこの曲には三つのバージョンがあることを知りました。それぞれが書かれ、発表された時期はかなり年数に開きがあるそうです。一つの着想を何年にもわたって作曲し続けたリストの情熱、真摯さが偲ばれました。

 たいへん驚いたことがあります。番組に登場したピアニストの小山実稚恵さんが、「ラ・カンパネラ」の三つのバージョンをどれも楽譜も見ないで鮮やかに演奏されたのです。 三つのどれも難曲だと思うのです。いかに優れたピアニストでも一朝一夕に弾けるようになる曲ではないと思うのですが、それを三曲とも暗譜で見事に演奏される ・・・ そんなことってあり ?  と信じられない思いでした。

 チャイコフスキーコンクール、ショパンコンクールのどちらにも上位入賞を果たしているのは、日本人では小山実稚恵さんだけです。卓越した存在だとは知っていましたが ・・・ とにかく、小山さんの「ラ・カンパネラ」の演奏と語りを観ることができ、先日の「名曲探偵アマデウス」は、すてきな出来映えでした。

 この小山実稚恵さんが岐阜に来演され、クリスマスイヴにチャイコフスキーのピアノ協奏曲を弾かれます。これも魅力ある企画ですね。

 今日も、よき芸術の秋の日となりますように。

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