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2009年1月22日 (木)

『名人とは何か』

 昨日、ご紹介した岩波書店 落語の世界 3冊シリーズの2冊目 『名人とは何か』の冒頭に、小沢正一、野村万之丞、池内紀というお三方の座談会が掲載されています。

 その中で、野村万之丞さんが次のように述べておられます。

 狂言には「つっくり」という言い方があって、ただ何となくいて,淡々としゃべるのが一番いい芸だというんですよ。簡素美ですからね、落語も同じですよね。無駄なものを除き、観客の想像力の幅を広く渡せるのが、僕は上手な芸だと思います。これじゃなければいけないという、直球だけ投げてしまうのはわかりやすいけれども、あまり上等じゃない。座っているときも、目立つよう,目立たぬようと言われるんです。

  見ていると,上手な人は大きくゆっくり,遠くを見てやってますね。・・・だんだん芸がせこくなってくると、世の中と同じように、小さく早く目先をみるようになります。・・・大きな声でゆっくりしゃべって遠くを見るというのは,勇気のいることです。でも、明治の人たちは、そういう感覚を持っていたような気がしますね。

 これは、舞台の上に立つ、立たないということに関わらず、大事なことが含まれているように思い、心に残りました。

 今日もよい日となりますように。

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