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2009年1月21日 (水)

「高座返し」

 「高座返し」というのは、寄席で落語家が一席終わって下がっていったあと、次の演者が登場するまでの間に出て行って,座布団をひっくり返すことだそうです。

 技術的には、ひっくり返した座布団を、観客に埃をかけないように客席側から静かに定位置におくだけのことなのですが、これがなかなか難しいのだそうです。

  大勢の人間から見られていると思うと,緊張し、プレッシャーを感じて、なにかをアピールしようとしたり、お辞儀や演技をしたくなったりするのだそうですが、そういう誘惑に負けては失格なのだそうです。

 恥ずかしがったり、はにかんだり、無駄な動きをせず、ただ必要な作業を当たり前のように行い、当たり前のように袖に引っ込む ・・・ 

 上記のことが、『名人とは何か』( 岩波書店 落語の世界 3冊シリーズの2巻目 延広真治 山本進 川添裕 編 2003年7月10日 第一刷発行) に書かれていました。

 大勢の観客の前に出て行くのにはいろいろな思いが内面にわいてきて、それが動作にもさざ波のように現れそうなものですが、さりげなく当たり前のことだけきちんとして下がる・・・ 奥ゆかしい中に分をわきまえた確かさが込められているのですね。

 これは、ピアニストのリサイタルにおける楽譜めくりの役を果たす人にも、そしていろいろな場面にも通ずることかも知れないと思いました。

 今日もよい日となりますように。 

 私事ながら、今日は私の長男、明後日は初孫の誕生日です。誕生日、おめでとう。  元気でね。

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