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2009年2月 7日 (土)

アンドレ・ジッドと音楽

 『ショパンについての覚え書き』  (アンドレ・ジッド 著 中野真帆子 編訳  ショパン社 2006年8月18日初版発行)

 岐阜県立図書館で,この本を見かけ、おっと思って手に取り、借りてきて読み始めたところです。   私の頭の中ではアンドレ・ジイドなのですが、この本ではアンドレ・ジッドとなっていますので、それに従わせていただきます。

 アンドレ・ジッドは、『狭き門』『田園交響楽』『贋金づくり』などを書いたフランスの作家で,ノーベル賞を受賞しているそうです。

 アンドレ・ジッドは7歳でピアノを初め、少年期にはショパンの直弟子、ヨーゼフ・シフマッハーにピアノを学び、かなりの腕前だったようです。

 この本の中の「ショパンについての覚え書き」で、アンドレ・ジッドは多くのピアニストがあまりにも速いスピードでショパンの曲を弾き、その技術をひけらかすことにおぞましさを覚えると述べています。

 特に私の印象に残ったのは、次の二箇所です。

 演奏家が適切なテンポで ー すなわち耳慣れたテンポよりずっと遅く ー ショパンを弾く決心がついたなら(なぜならそこにいたるには相当の勇気を必要とするからである)、その演奏は初めて聴衆にショパンを心から理解させ、胸いっぱいの感動をあたえることになるだろう。これこそショパンに値する。

 思うに間違いの始まりは,彼ら(演奏の達人たち)がとりわけショパンのロマン派的心情を強調しすぎるところからきているのだ。ところが私にとって一番素晴らしく思えるのは、ロマン主義がもたらした貢献は否定しないが、ショパンがそれを古典主義へと還元させたことなのだ。

 他にも、ショパンは音楽自体に語らせ,音楽をことばで説明しようとしていないと述べているところがあり、ショパンとはそういう人なのかと思いました。

 上記の言葉を、速いスピードでショパンを弾くことのできそうもない私が,その技術のなさを逆手にとって居直るための論拠にしようというつもりは、ありません。もともとショパンをほとんど弾けないからです。・・・今、前奏曲「雨だれ」をつっかえつっかえ練習していますけれど、しょっちゅう、梅雨の中休み状態になってしまいます。

 後世に残る文学を書いたアンドレ・ジッドがピアノを弾くことに親しみ、そして堂々と自分の意見を表明していることに心を惹かれました。

 また、アンドレ・ジッドがこの書で呈している「楽譜のこの指示はショパン自身が書いたものだろうか」という疑問などに、実際にショパンの自筆の楽譜を所有し、研究していた人が、「間違いなく、その指示はショパン自身の筆で書かれている」などと解答した手紙も収められていて、興味深く読めました。

 アンドレ・ジッドは 1869年に生まれ、1951年に亡くなったそうです。これを明治2年から昭和26年というふうに置き換えてみて、イメージがわきやすくなった私です。

 明日は日曜日、よろしければ、お近くのキリスト教会の礼拝にお出かけください。

 今日もよい日となりますように。 

 

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コメント

「梅雨の中休み」には笑ってしまいました。馬鹿にしているのではなくて、つっかえつっかえ練習を楽しんでいる姿がよく伝わってくるからです。

ジッドとはまた高尚ですね。

※ ポシェ さんへ 

 あたたかいコメントありがとうございます。「梅雨の中休み」は、まだいいほうで、「からっつゆ」のようなときもあります。でも、楽しみながら励みます。 ジッドは高尚かもしれませんね・・・ 人は自分にないものにひかれるとか ・・・ ハッハッハ 

投稿: ポシェ | 2009年3月27日 (金) 22時53分

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