« 『すらすら読める 風姿花伝』 | トップページ | いかめし »

2009年2月21日 (土)

「秘すれば 花」

 昨日の本から、「秘すれば花」の一節を。

  一(ひとつ)、秘する花を知ること。「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」となり。この分け目を知ること、肝要の花なり。

 一、「秘めておくこと」が大切だということを知ること。「秘めておくからこそ、それが花になる。あからさまに公開してしまったら、もはや花ではない」という文言がある。

 この秘めておくか、あからさまに公開するか、というここのところが最も大切なところである。

 これに続く一節には、秘事を公開しないのはもちろんのこととして、なお、「そうした秘事をあの人は知っている」ということすら,人に知られてはいけない という意味のことが書かれています。

 読み返して、つくづく名言だと思いました。

 プロ野球の監督が,在るシーズン優勝し、そのシーズンオフに「私はどのように選手を掌握し優勝したか」というような本を出版することがあります。

 そういう本を出した監督が、二連覇、三連覇した例はないように思います。

 敵のチームの監督がその本を読む、それ以上に、優勝チームの選手たちが自軍の監督の選手操縦の手の内を公開されて、それでも心酔してついて行く気になるかどうかは、想像に難くありません。

 古来、剣道の奥義は、その師匠がこれと見込んだ弟子にのみ、直伝したものです。

 いくら、情報化社会とはいえ、あまりに詳細に事前に宣伝、喧伝されると興ざめしてしまうのが人情というものです。

 紅白歌合戦 ・・・ 昔は、どんな歌手が何番目に出るか、そして持ち歌の中から何を歌うかは、秘密ではなかったでしょうが、事前に報道されることはなかったように思います。

 リリーフ投手、ピンチヒッターは、「いつ,起用されるか」と相手チームの憶測を呼び続けることに、既に存在価値があるのです。ベンチにいるだけで登場しない試合があっても、十分に役割を果たさせるのが、監督の腕の見せどころというものでしょう。

 トランプのポーカーのように、本当は何もないけれどあるように見せかけるというのは、何回も通用することではないでしょうし、興ざめですけれど。

 研鑽し、修練してここぞという場面で発揮する「花」 ・・・ 一人一人がそれをもち、咲かせ続けることができますように。

 今日も,よい日となりますように。

|

« 『すらすら読める 風姿花伝』 | トップページ | いかめし »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「秘すれば 花」:

« 『すらすら読める 風姿花伝』 | トップページ | いかめし »