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2009年4月28日 (火)

『人生の四季』

 スイスの精神医学者、P.トゥルニエは、その著『人生の四季』で、人生を自然界の四季になぞらえ、こう書いています。

春 準備の時期

夏 活動の時期

秋 実りの時期

冬 総括(まとめ)の時期

 これは、必ずしも何歳はどの季節というふうに区分される訳ではないと思います。

 また、藤木正三という牧師さんは、このように書いておられます。

  十代は無知、二十代は夢、三十代は無謀、四十代、五十代は恥、六十代で人が見え、七十代で自分が見える。

 うーん、自分の場合どうなのかな と思います。

 先の、トゥルニエは、別の著『生きる意味』の中で次のように書いています。

 「人間は最後まで創造する人間として忙しく生きたいという内的欲求をもっている存在なのです。・・・老年は一つのアヴァンチュールですらあります。・・・自分の内的生活のため、神との親しい交わりに生きるために、もっと時間を見つけることができるでしょう。忙しかった時代には、なかなかそんな余裕はありませんでした。」

 うーむ、私の場合、ゆったりと寝そべっているのが、忙しく立ち働くよりも性に合っているのですけれど、あなたはいかがでしょうか。

 実は、上記の言葉、書名は精神医学の分野の博士で、クリスチャンである工藤信夫という方の書かれた『人生の秋を生きる 団塊の世代のために』 いのちのことば社 2008年10月1日発行 からの引用です。

Ca390006  健康・経済・孤独 が老人の生活で配慮すべき3Kとか、 

 人は、親を送るとき、過去を失い、子を亡くすとき、未来を失い、伴侶に死なれると未来を失う

という言葉なども紹介されています。

 工藤信夫先生ご自身、60歳代になって、「心密かに誇りに思っていた」息子さんが急逝するという大きな出来事に直面なさっています。けれど、深刻なケースを紹介するときにも光がさしていて、よき示唆に満ちている本です。

 偏見、差別につながる面もあった「分裂病」ということばが、2001年に「統合失調症」と改められたことも書かれていました。

 義務感や責任感ばかり感じていて、「生活を楽しむ」ということを考えたこともなかったということに気づいたという患者さんのことばも記されています。

 もう一つ、工藤先生ご自身が、人生の中座、未完の死についての不安を抱いたときに、それを大いに軽減してくれたとコメントしながら紹介しておられるP.トゥルニエの文を掲載させていただいて、今日のブログを締めくくらせていただきます。

 未完成こそ人間の条件 ・・・ P.トゥルニエ 『老いの意味』からの引用

 ただ神のみが天地創造の六日目に仕事を成就し給うたと聖書が告げています。 未完成の苦悩は人間の条件そのものなのです。 イエスその人もこの苦しみは十分御承知でした・・・。

  ムーミンパパのシルエット ・・・ ムーミンパパそのものでもなく、シルエットでしかない小さな存在である私自身にはすぐれた文筆活動を展開することはできませんが、「この本はいいですよ」とか「こんな方がおられますよ」という道しるべのような働きが出来るときはあるかもしれません。 今日は、特にそんな思いで、引用の多い文を書かせていただきました。 ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

 さて、今日もよい日となりますように。

 

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