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2009年6月11日 (木)

ピアノの音

 先日、大きな電機店に行きました。電子ピアノを奏でる音が聞こえました。♪「猫踏んじゃった」 ・・・ あの不朽の名曲です。なかなか達者に弾いている小学校の中学年くらいの男の子。

 ただ、惜しいのは、彼が覚えているところまで弾き終わると、およそ音楽的とは言えないジャンジャンジャーンと不協和音をたたきつけてわめきちらして終わるということを何回か繰り返していたことです。

 ある先輩と待ち合わせをしていた私は迷いましたが、その子のためにもならないと思い、その電子ピアノの所へ行きました。彼に断り、「猫踏んじゃった」を弾きはじめ、彼が覚えているところの先まで弾きますと。「そこからが、分からなかった。教えて!」と言いました。

 教えて、そして「さっきのような終わり方だとこのピアノもかわいそうだから、弾かせてくれてありがとうという気持ちで終わるんだよ」というと、たたきつけるような不協和音で終わることはしなくなりました。いい子なのです。

 ♪「猫踏んじゃった」は、①黒い鍵盤を多用する ②右手と左手を交差するところが、とっても上級テクニックを駆使いているようで心地よい ③二人でそれぞれ別のメロディを弾いてそれが見事に噛み合ったときの楽しさは何とも言えない 

 などの要素を備えています。

 それはそうと、猫が鍵盤の上を歩いても音が出るピアノですが、それぞれのピアニストはそれぞれのピアニストらしい音を出します。 不思議ですね。

 フジ子・ヘミングは、『フジ子・ヘミング 運命の力』 発行 阪急コミュニケーションズ 2001年6月27日 初版発行の中で、次のように書いています。

Ca390005

 私は機械じゃないんだから、いつも同じような気持ちでピアノを弾くことなんてできない。小さなミスを問題にするより、どういう音で私らしく弾くか、それが問題。私だけの音を大事にして。

 誰が弾いても同じなら、私が弾く意味なんかないじゃない。  

 そして、コミック、『ピアノの森』一色まこと 講談社 にも、誰々の音 という表現がいろいろなところで出てきます。

Ca390003  私も私のピアノの音をもっていると思います。でも、還暦は過ぎましたがまだまだ発展途上(のつもり)です。

 ♪「猫ふんじゃった」を弾いていた少年も、ピアノをいとおしむ心が育つと共に彼自身の音色を紡ぎ出すようになることと思います。

 おたがいに名前も知らないで別れましたが、彼のよき成長をと願っています。

 東海地方は梅雨入りしたようです。 今日も、よき日となりますように。

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