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2009年7月24日 (金)

『新・ハネケンの 音楽は愉快だ』

 『新・ハネケンの 音楽は愉快だ』 羽田健太郎著・プレジデント社 2003年3月30日発行

  この本の頭に、「新」と付いているのは、以前に旧版があったからだそうです。そちらは読んでいませんが、旧版では、ピアノの師に破門されたことになっていたそうです。

 桐朋学園大学音楽部ピアノ科を卒業した後、ポップスの世界に活動のウエイトを置いたため、その時点で、中学2年生の時から師事し、桐朋学園高校のピアノ科にびりから2番目で入学した健太郎さんを卒業演奏会に出演できるところまで育てて、大学時代には日本音楽コンクールで上位入賞まで導いてくださったピアノの師、有賀和子先生には破門されたとハネケンさんは思い込んでいたそうです。

 ところが、桐朋学園を卒業してクラシックとは縁が切れた状態にあったハネケンさんにNHK交響楽団との協演の話が来て、おそるおそる有賀先生にレッスンをお願いすると、有賀先生は破門した覚えはないとのことで、快くレッスンしてくださったのだそうです。

 ハネケンさんが1歳の時にお父さんを亡くし、お母さんが苦労しながら育ててこられたこと、小学校の低学年でアップライトのピアノ、高校2年のときにグランドピアノを買ってくれた母親のことを思うと、さらに時間と留学費用がかかるクラシックの世界に進むことをちゅうちょしたハネケンさんの思いを有賀先生は分かってくださっていたように思われます。

 ただし、口では「弟子が下手な演奏をしては、師としては迷惑だからね」とおっしゃっただけのようです。

 私が小学校に勤めていたとき、校区の方のお一人が、「テレビの題名のない音楽会のフアンだけれど、羽田健太郎さんが先生とよく似ているように思える」とおっしゃってくださって、以来、私もキリスト教会の礼拝の時間帯に放送されるその番組を録画して見るようになりました。

 亡くなった羽田健太郎さんは1949年生まれ ・・・ 私より3歳若くして亡くなるとは・・・との思いもありますが、彼の好きだったミシェル・ルグランと「シェルブールの雨傘」を協演しているときの幸せそうな表情を録画で楽しんだり、彼の編曲した曲を練習したり、今回のこの本を読んだりして、偲んでおります。

 明日は、この本に書かれているハンガリーのチェリストのことばを紹介させていただきますね。

 よい日となりますように。

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