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2009年8月19日 (水)

名作の再発見 『アルプスの少女』

 小学時代に出会った本は、児童向けに要約されたもので、ストーリーは頭に残っていますが、原作そのものと距離がある場合が多いのではないでしょうか。

 例えば、『ガリバー旅行記』が風刺文学だと、高校で聞いたときには、すぐにはぴんときませんでした。

 『アルプスの少女 ハイジ』(あるいは、単に「『ハイジ』)を読んでいて、再発見というよりは、新発見の連続に驚いています。

 ペーターのおばあさんは、目が見えなくなっているのですが、そのおばあさんに対するハイジの心遣いの優しいこと、優しいこと。

 そして、おじいさんについても次のような記述があります。

 クララがフランクフルトからやってきたとき、車いすが大きくて、アルプスの山小屋に入らなかったとき、翌朝にはハイジのおじいさんは、裏の納屋に通ずる羽目板を2枚はずして、そこから車いすが出入りできるように工夫していてくれました。 ・・・ 今の言葉で言えば、バリアフリーですね!

 初対面のクララに対するおじいさんは、クララのおばあさんが「どこでそんな看護の仕方をおならいになったのでしょう!それがわかれば、看護婦という看護婦をいますぐにでもそこへやりたいくらいですわ。」と目をまるくさせました。

 著者のヨハンナ・シュピリは、1827年生まれで1901年に天に召されたそうです。

 彼女には、男の子が一人生まれましたが、ずっと病弱の生活を送って29歳で亡くなり、同じ年に夫も亡くなったそうです。

 こうした実生活での悲しい経験が、『アルプスの少女 ハイジ』に反映されているのではないでしょうか。ハイジを山に戻すことをゼーゼマンに勧めたお医者さんも自分の娘を病で喪っています。

 悲しい出来事を描きながらも、この作品にはペーターのおばあさんがハイジに読んでもらって希望を取り戻す詩の本が出てきたり、聖書の放蕩息子の話がおじいさんを長い間疎遠になっていた教会に足を運ばせるきっかけとなったことが書かれたりしています。

 小学時代に出会った本、書名とストーリーだけ知っていて、読んだつもりになっている本・・・そうした本を表玄関から訪問する楽しみを大事にしようと思います。

 今日もよい日となりますように。

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コメント

初めまして。
「アルプスの少女ハイジ」のアニメを久しぶりに見まして、
そこから検索していておりましたら、
こちらのブログにたどりつきました。

「書名とストーリーだけ知っていて、読んだつもりになっている本・・・」
というお言葉に共感を覚えました。

また改めて訪問させていただきますね。

※ ムーミンパパより

 コメントありがとうございます。『ハイジ』の作者に惹かれた家内が伝記を読みましたら、日曜日の大好きだったスピリは日曜日に天に召されたとありました。

 絵本も、ずいぶんいろいろな絵の絵本があるようですね。

 つたないブログですが、訪れていただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

投稿: 真実。 | 2009年11月 9日 (月) 19時49分

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