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2009年9月19日 (土)

『父・丹羽文雄 介護の日々』

 『父・丹羽文雄 介護の日々』(中央公論社1997年6月7日初版発行)は、作家丹羽文雄さんの長女である本田桂子さんが書かれました。

 発端は、本田さんが、アルツハイマーの進行するお父さんのこと、そしてそれに加えていわゆるまだらぼけの症状が強まっていくお母さんとの生活を、交流のある瀬戸内寂聴さんに包み隠さずに話したところ、寂聴さんが次のように勧めたことだそうです。

 「そんなに楽しそうに老人介護をしている人なんていませんよ。ぜひ、手記を発表なさるといい」

 こうして、小説家の娘ではあっても、それまで文章を書いたことのなかった本田さんの手記は、1996年の『婦人公論』に掲載され、大きな反響があったそうです。それが、この本へと発展したということのようです。

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 プロローグには、このように書かれています。

 一冊にまとめるにあたって、私は正直にすべてを書いてみることにしました。いたずらに隠しごとはしない。ありのままをぶつけてみよう。そう思ってペンをとりました。この本の内容はフィクションではありません。そして、これは、わが家だけの問題ではないと思います。今日も、どこかのお宅で、同じようなことが起こっているにちがいないと思いつつ・・・

  筆者は、何もわざわざ丹羽家の恥をさらすようなことをしなくてもいいのではないか、父の尊厳は守るべきではないのかとも考えたそうですが、この問題に直面している方たちと悩みを分かち合い、お互い、少しでも前向きに介護にあたれるようになれたらという気持ちから思いきって書く決心をされたとのことです。

 一読して、よい本だと感じましたので、紹介させていただきます。初版発行の翌年1998年1月には12版が発行されていますから、既にお読みになった方も多いのかも知れません。

 今日も、ご家族とともに よい日となりますように。

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