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2010年3月 5日 (金)

『歌声が心に響くとき』

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 『歌声が心に響くとき ー音楽療法との出会い』久保田牧子著・悠飛社2002年3月20日初版第一刷発行

 著者は、昭和音楽大学助教授と書かれています。(今は、助教授という職名は准教授という職名になっているようです。)

 端的にそして幅広い内容が網羅されていて参考になります。
 その中に「音楽療法・五つの柱」として五つの目的が記されているのが目にとまりました。
1.コミュニケーションの手段として
2.リラクゼーションの手段として
3.エネルギーの発散とコントロール  を学ぶ
4.自己アイデンティティの統合
5.残存機能の維持

 この本の一節を紹介させていただきます。

  ロシア民謡の「ともしび」を聞いて、企業戦士だった、うつ病の男性患者さんが昭和30年代の歌声喫茶などで親しんでおられたのでしょうか。「これは私です。私のことを歌っている・・・・」 彼にとって、病院の外の社会はまだ夜霧の彼方、真っ暗な闇だったのでしょう。「だけど、もうそろそろ一歩をふみださなくっちゃね」とこの歌が踏み切り台になったかのように退院を決意されたのです。 病院で治療を受け、あと少しのきっかけさえあれば退院できる、というその状態に「ともしび」の歌が絶妙のタイミングで響いたのでしょう。

 これは、偶然だと最初は思っていました。ところがその後、同じ年代のうつ病の方が、5人、次々にこの曲がきっかけとなって退院を決意されたので、私にとってこれは特別な曲となりました。50代、60代の男性たちが共通に抱いている、ある心情がこの歌に見事に表現されていたのです。患者さんの年代がちょっとずれていたら、あるいは患者さんが女性だったら、こういうけっかにはならなかったかもしれません。

♪ ともしびの歌詞

夜霧のかなたへ 別れをつげ
雄々しきますらお 出でて行く
窓辺にまたたく ともしびに
つきせぬ乙女の 愛のかげ

戦いにむすぶ 誓いの友
されど忘れ得ぬ 心の街
思い出のすがた 今も胸に
いとしの乙女よ 祖国の灯よ

やさしき乙女の 清き想い
海山はるかに へだつとも
ふたつの心に 赤く燃ゆる
こがねのともしび 永久(とわ)に消えず

変わらぬ誓いを 胸に秘めて
祖国の灯のため 戦わん
若きますらおの 赤く燃ゆる
こがねのともしび 永久に消えず
こがねのともしび 永久に消えず

  著者も書いておられるように、いつもこの曲が万能という曲はなく、それぞれの方にある時期に特に心に響くという曲があるのでしょうね。

 あせらず、たゆまず、学んでまいりたいと思います。

 今日も、よい日となりますように。

 

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