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2011年4月 8日 (金)

『ジャン・クリストフ』

『ジャン・クリストフ』 ロマン・ロラン 作 ・片山敏彦 訳 

河出書房 昭和40年 12月15日 初版発行

  ご存知のように、大河小説と呼ばれる大作です。できるだけ、一気に読み進めないと、前のほうに何が書いてあったのかがを忘れてしまうので、私にとってはなかなかの難関です。

 こんな文章が、私をとらえました。

「クリストフはこの力を、心ゆくばかり飲み取った。ドイツのかずかずの魂から流れ出て来るこんな音楽の力が、自分の魂へ与えてくれる恵みぶかい作用をクリストフは感じた」 ・・・ この少し前には、バッハとその子どもたちのことが書かれているのですが、パリで暮らしている間に、以前は非難していた故国ドイツの音楽家たちの音楽に心を強くひかれるようになった場面での文章です。

 音楽療法についての解説書に引用されても、説得力をもって語りかけてきそうな文章ですね。

 このしばらく後には、ルーヴル美術館の一室でレンブラントの『親切なサマリヤ人』に倒れそうになるほどの感銘を受けるクリストフの姿、心情が描かれています。

 作者のロマン・ロラン自身がピアノをよく弾いたこと、インドの詩人タゴールが彼を訪問したこともあったことなど、豊かな文化人であったことが偲ばれます。

 大河小説というより、「大海」と呼びたいようなスケールですが、何とか後半を読み切りたいと思います。

 わか~いときに一度読んだのですが、なんと新鮮に読めることでしょう。

 たどたどとしていますが、停滞はしないでいたい ・・・ そんな願いだけはもっています。

 一日一日は小さくとも、長い目で見ると一筋の川になっている、そんな歩みを築くことができますように。 

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