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2011年7月 8日 (金)

ホームズ・パロディ・アンソロジー

0003

 『シャーロックホームズ ベイカー街の殺人』

 エドワード・D・ホック他

 日暮雅通 訳

 原 書房 2002年12月24日 

 第一刷

 ご存知のように、シャーロック・ホームズの作者は、コナン・ドイルです。

 ただ、あまりにもホームズの名声と人気が高くなり、ドイルが生きている間から、ドイルの描いたホームズ像を崩さずに、ドイルになりきって、あるいはなりすましてホームズの物語を書きたがる人がたくさんいたようです。

 コナン・ドイルも、そうした動きに寛容だったようで、あるところからの問い合わせに「ホームズを結婚させてもよいし、生死もお任せする」という許可を与えたこともあったそうです。

 ホームズのフアンとしては、ホームズとワトソンの登場する物語が増える楽しみもあり、作者の死後も作中人物は生きることの好例と申してよい状況が呈されているようです。

 さて、この本は現役ミステリ作家たちによるホームズ・パロディ・アンソロジーの第三集で、『シャーロック・ホームズ クリスマスの依頼人』、『シャーロック・ホームズ 四人目の賢者』に続いて発行されたものです。

 私の住む近隣の図書館の新規購入図書の本棚に並んでいたので、手に取ったのですが、気がついてみると、3冊とも、読み通していたのです。

 短編集なので、どの物語がどうだったという感想を述べることは難しいのですが、登場しているホームズとワトソンが、いかにも本物らしく、書かれているのがおもしろかったです。

 普通には、事故とか、逮捕された犯人が真犯人だろうと思われるところにホームズが現れると、善良そうだった登場人物、なかなかの美人、忠実な召使い、友人の用意周到な犯罪だったことが明らかになるというケースが多く、さすがはホームズ、という感じがしてきます。

 悪に対して、決して妥協せず、幽霊や心霊現象のたぐいは決して信じない合理主義、豊かな知識を活用しての推理力 ・・・ やはり、シャーロック・ホームズは名探偵なのだなぁと改めて思いました。

 事件の解決のために有効・不可欠な情報をホームズだけが知っているという在り方は、後の探偵 ・・・ たとえばポアロでは、読者にも公平に明らかにされていることが多く、探偵ではありませんが、刑事コロンボでは、テレビの視聴者のほうがコロンボより先に犯人を知っていて、コロンボがいかに犯人を突きとめていくかを優越感を抱きながら高みの見物をさせてもらうというスタイルにも触れた後では、馴染みにくいところもあるかもしれません。

 でも、どれも、それぞれの魅力があることは確かですね。

 もし、興味をお覚えになった方は、お読みください。

 今日も、推理力、洞察力を生かして よい日となりますように。

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