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2011年8月10日 (水)

『だれも知らなかった恵み』

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 『だれも入らなかった恵み』

フィリップ・ヤンシー 著

山下章子 訳

いのちのことば社 

1998年9月15日 発行

 私の通わせていただいているキリスト教会の本棚に牧師さんが置いてくださった本の一冊です。

 アメリカで1998年「クリスチャン・ブック・オブ・ザ・イヤー 金賞受賞 に選ばれた本だそうです。

 心が惹かれたところを何箇所か書かせていただきます。

 「恵みに非ざるもの」の連鎖を断つ

□ ある移民のラビ(ユダヤ人の宗教的指導者)のことば (著者はこのことばに仰天したそうです。)

「私はアメリカに来る時に、アドルフ・ヒトラーを赦さなければなりませんでした。心の中にいるヒトラーを、自分の新しい国に持ち込みたくなかったのです。」

 博識な著者は、上のことばに続けてルイス・ミラーズという人の指摘を紹介しています。

「赦しによって癒やされる最初の人、そしてしばしば唯一の人とは、赦しを行うその人である・・・本心から赦すとき、囚人を解放するが、その解放した囚人とは自分だったことを発見するのである。」

□ 南北戦争の後のリンカーンのことば

 多数の流血を引き起こしたとして南軍を厳罰に処するようにという多くの政治家と助言者の意見にリンカーンは

「彼らを友人にすれば、敵を破壊することになるんじゃないかね」と答え、南部諸州の再編入という度量の大きい計画を提唱した。このことによってアメリカは南北に別れたまま憎み合う道を進まずに今日にいたることができた。

☆ 私は祈ろう、今夜、そして毎晩。神が彼らをお赦しになるように

 これは、1987年、IRAの爆弾テロにあい、最愛の娘とともにコンクリートの瓦礫の下に生き埋めになり、救援を待つ間の娘の最期のことば「パパ、大好きよ」という愛の言葉を受け止めたゴードン・ウイルソンという人のことばだそうです。

 ウイルソンは、病院のベッドの上で語りました。「私は娘を失った、しかし、不平は言うまい。辛らつな言葉を語ってもマリーは戻ってこない。私は祈ろう、今夜、そして毎晩。神が彼ら(テロリストたち)をお赦しになるようにと。」

 このことが、その後の和解への道を開く大きな力となりました。

 著者は、たくさんのこうしたことばを紹介し、次のように書いています。

 罪を犯さなかったイエス・キリストには、周りの人々の行状を嫌悪して彼らを避ける権利があった。しかし、彼は裁きではなく、あわれみをもって悪名高い罪人たちを扱ったのである。

 キリストは天国から「下りて」来た。そして弟子たちが名声と権力の夢を楽しんでいるといつでも最も偉大なヒトとは仕える人であることを思い出させた。権力のはしごは上へ伸びていくが、恵みのはしごは舌へ伸びていくのである。

      □  ◇  ○  ☆  ※  ☆  ○  ◇  □

  イエス・キリストが、「どう祈ったらよいですか」との弟子たちの願いに応えて、このように祈りなさいと教えたのが「主の祈り」です。

 その中に「我らに罪をおかすものを 我らがゆるすごとく、我らの罪をも ゆるしたまえ」という一節があります。

 あなたには、今、赦せない人、赦せない仕打ち、赦せないことばがおありでしょうか。

 実は、私にもあります。赦したつもりでも、忘れていないのです。・・・そのもとになっていることは、南北戦争などに比べるまでもなく実に小さな小さなことにかかわらず です。

 打ち込んだ釘を抜くと 釘を打ち込む前の状態に戻ったように 見えます。けれど、釘の跡は深く残っています。 ジョージ・ワシントンの父は、その釘跡を消すことが出来る神様を信じなさい と息子を教え育てたとこの本に書かれています。

 長く書かせていただきました。ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

 今日も、よい日となりますように。

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