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2011年9月27日 (火)

『ストラディヴァリウス』

 『ストラディヴァリウス』 横山進一 著 アスキー・メディアワークス 発行

 2008年10月10日 初版発行

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 つい先日も、テレビの人気音楽番組「題名のない音楽会」で有名なヴァイオリンの弾きくらべ・聴きくらべが放送されていました。

 この本は、3百年ほど前のヴァイオリン製作者、ストラディヴァリウスの生涯と、彼の作ったヴァイオリンに正面から取り組んで、写真入りで展開しています。

  著者の横山進一さんは、写真家、そしてヴァイオリン製作者です。

 この本によると、1973年にある出版社から、ストラディヴァリウスというヴァイオリンを撮影して欲しいとの依頼があり、戸惑いながらもいろいろな準備をして、いよいよストラディヴァリウスを前にしたのだそうです。

 いざ、ファインダーを覗くと ・・・ 本物だけが持つ存在感、美しさに圧倒され、以来300本以上のストラディヴァリウスに出会い、ついには写真集を出されるまでになったとのこと。

 そして、さらに何と自らヴァイオリンを製作されるほど、魅せられてしまったのだそうです。

 この本を読んで思ったこと

 名器と評されるヴァイオリンを世に送り出したストラディヴァリウスとグァルネリが、同じ師匠、アマティの流れを汲んでいること ・・・一人の師匠の存在は大きいことを思いました。

 また、現代の名工たちの作るヴァイオリンがストラディヴァリウスに及ばないのは、木を素材としているヴァイオリンの宿命と申しますか、生み出されてから3百年という年月を経ているということ ・・・ こればかりは、一気に時間を飛び越えることはできないから という説明も、心に残りました。

 現代の名工たちの作品の評価も数百年後になる ・・・ 何だか、素敵だとお思いになりませんか。

 ストラディヴァリウスの音色の美しさの秘密はニスにある、という説は神秘性を深めますが、この本の著者は、長い年月が経っていて科学的な分析が困難になっているからであって、工夫は凝らされていたに違いないが、神秘という世界のものにしてしまうことではないと考えておられるようです。そういう考え方も大事なことだと教えられました。

 ところで、この本には日本では公開されなかったストラディヴァリウスの生涯を描いた映画があると書かれています。ストラディヴァリウスを演じたのは、あの有名な映画「道」(主題曲は♪「ジェルソミーナ)で大道芸人ザンパナを演じたアンソニー・クインだそうです。

 著者も、いつか観たいと記しておられます。私も、この映画「ストラディヴァリウス」をいつの日か観ることが出来たら、と思っています。

 さて、今日もよきあゆみを奏でることができる日となりますように。

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