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2011年9月29日 (木)

宮城谷昌光さん

 宮城谷昌光さんは、愛知県蒲郡出身の作家です。実にたくさんの文学作品を世に送り出され、現在も「三国志」、「湖底の城」などが月刊誌に連載中です。

 宮城谷さんには春秋戦国時代の中国を生きた人物を描いた作品が多いのですが、そのきっかけは、漢字の奥深さにふれて、「面白い」と思われたことだったそうです。

 身分の高い人を守る衛士(えじ)の「衛」という漢字のもともとの漢字には、警戒して建物を巡回するときの回る向きまで示されていたのだそうです。

 刀を下げて、巡回するとき、左右どちらまわりにすると曲者よりもすばやく刀を抜くことが出来るでしょうか ・・・ 一瞬のことでしょうが、その向きがもともとの「衛」に反映されているそうです。

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  さて、以前にも紹介させていただいた『湖底の城 呉越春秋』第一巻(講談社 2010年7月26日第一刷発行を読み返していて、こんな表現に出会いました。

 「おのれを視すぎて、天を瞻る(みる)ことを忘れないことだ」

 ー 天を瞻ることを忘れていた。 翌日から子胥(しせい)は夏空を眺めることにした。 子胥はこの日から時間のけわしさを感じなくなった。

 原文から飛び飛びに取り出したのですが、主人公の子胥が天を瞻るようになりましたら、「怖い顔をしている。悪人になって帰ってきたようだ」と彼を敬遠していた童子が近寄ってくるようになったことが描かれています。

 こういう文が書ける作家自身、きっと天を見ながら歩んでいることでしょう。そういう気風・作風が伝わってきます。

 さて、今日も秋空をみて、元気に歩むことができますように。 

 

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