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2011年12月30日 (金)

『日本の名随筆』

0002 尊敬する年長のクリスチャンから、『日本の名随筆』 作品社1984年6月25日 第一刷発行

 

 という本たちをいただきました。

 

 どの一冊も、漢字一文字をタイトルとしているのが特徴で、心惹かれます。

 写真は、歳時記 春夏秋冬の四冊で、編者は山本健吉さんです。

 『冬』には、52人の文筆家の随筆が掲載されており、読み応えがあります。

 

 最初の文、「冬の情緒」 (萩原朔太郎) に、与謝蕪村は天才であり、冬の叙情詩に於て、とくべつにすぐれた多くの俳句を作って居ると書かれ、蕪村の冬の句を紹介しています。

我を厭ふ隣家寒夜に鍋を鳴らす  (ご飯を炊いているようです)

葱買ひて枯木の中を帰りけり

易水に根深流るる寒さかな

古寺やほうろく棄つる藪の中

月天心貧しき町を通りけり (私は、一茶の句のような気がしていたのですが、蕪村だったのですね)

 

 これらの句について、萩原朔太郎は、「昔々母のふところでまどろむような、或はまた焚火の温暖を恋するような、人間情緒の本質に遺伝されている、冬の物侘しい子守唄の情緒がある」と述べています。

 うーむ、他の人には書けない人間味、人間性、筆者の求め続けて到達した境地の一端を随筆はさらりと鮮やかな切り口から垣間見せてくれるのですね。

 

 影響されて私は、時代劇の映画を見て、町の中に出てきた直後の人が、剣術の達人になったような気分でしばらく歩いているような感じの文体になってしまっています。 おゆるしくださいまし。

 

 数十冊のこの随筆集、おりおりに読みふける宝となりました。ありがとうございます。 

 

 おお、今年も、あと二日間となりました。今日も、よい日となりますように。 暖かくしておすごしくださいますように。

 

 

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