« 史上最強のヒロイン | トップページ | 一枚の絵 »

2012年2月13日 (月)

『演奏家のためのこころのレッスン』

Photo

『演奏家のための心のレッスン』 

ーあなたの音楽力を100パーセント引き出す方法ー

バリーグリーン ティモシー・ガルウエイ 

訳 丹野由美子 池田並子  

監修 辻 秀一

音楽之友社 2005年6月5日 第一刷発行

   私は、気持ちとしては、「桜の木は年々高齢になるけれど、その木の咲かせる花は毎年新しい、それを見習って自分も今年は今年の花を咲かせる努力をしよう」と思っています。

 ただし、ピアノに毎日何時間も向かって練習すると上達よりも腱鞘炎を招く恐れがあるので、そのあたりをどうしたらよいのだろうと考えていましたら、この本に出会ったというわけです。

 内面の充実で、技術的な課題を克服、ということは本道ではないでしょうが、よりハートのこもった演奏へのヒントは得られるかもしれないと思ったのです。

 内容で、おもしろかったことをピックアップしてみます。

◇ 集中力を高めるために、練習の途中で邪魔をする ・・・ だんだん回復するまでの時間が短くてすむようになり、たくましくなる。

◇ 「解き放つ」ため、私たちには弱さが重要 ・・・ 生演奏では何が起こるかわからないからわくわくする 私たちは自らの弱さ・・・演奏の出来は毎回どうなるかわからないと思うときに感じる弱さゆえに気持ちを張りつめていられるのです。その結果、生き生きとした音楽体験ができるともいえるのです。

 ヴァイオリニストのイツァーク・パールマンは、労せずに限りない妙技を駆使して弾いているように見えます。・・・彼は、演奏中めったにたじろぐことはありませんが、失敗するかもしれないという場面にあっても勇気を発揮するからこそ、演奏での興奮がうまれるのだと述べています。

 もし、音楽が本当に生気に満ちたものであるとすれば、それは演奏家が音楽に賭けたということであり、失敗を覚悟で解釈し、自分をさらけ出したことを意味するでしょう。

 ◇    □   ○  ☆   ※   ☆   ○  □  ◇

 うーむ・・・練習不足で、ほとんど失敗するのだけれど、本番で居直って何とかなるだろう、「エイヤッ」と演奏する、というのとは次元が異なりますね。今、ちょうどフィギュアの選手権が行われています。練習で百回飛んで百回失敗する四回転に試合で挑んでも賭けたことにはならないでしょう。

 そんなことも思いながら、つまみ読みしているところです。

 ともかく、自分が感動していないのに演奏して、聴き手に感動していただこうというのは根本から間違っていると思います。そうならないように自戒いたします。

 今日も、自分の内側から燃えて何かを表出する時間をもつことができますように。

|

« 史上最強のヒロイン | トップページ | 一枚の絵 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『演奏家のためのこころのレッスン』:

« 史上最強のヒロイン | トップページ | 一枚の絵 »