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2012年8月 8日 (水)

『ねえ、委員長』 市川拓司

A

 『ねえ、委員長』

市川拓司 著

玄冬舎 2012年3月10日 第一刷

 図書館でこの表紙を見かけ、題と写真に何か青春の香りを感じて借りてきました。

 「Your song」・「泥棒の娘」・「ねえ、委員長」という三編 ・・・それぞれ、いい味わいでした。

「Your song」・・・ある高校に転入してきた男子、彼は周囲からそうとうずれていてうとまれるけれど、そんなことにはおかまいなしにいつでもどこでも歌をくちずさんでいた。体育の短距離走では、エネルギーのとんでもない無駄遣い。懸命に走るけれど、ぴょんぴょんバッタみたいに跳ねて、てんで前に進まない。

 いっぽう、彼をそのように見ている主人公のわたしは、走るために生まれてきたような女で長距離走ではダントツの一位。その彼女は放課後の体育館でギターを爪弾きながら歌う彼の歌声に魅了される。

 ひょんなことから、彼が校内のマラソン大会で十位以内になれるようにコーチすることになったわたし。彼に心ひかれるのだが、彼の動機は十位以内になると、マドンナ的存在の女生徒にキスしてもらえることにあるらしい・・・  さて、この先どう展開するか、関心のある方はどうぞ。

 この作家の作品を読むのは初めてでしたが、1962年、東京生まれ。インターネットで作品を書いて発表し、「いま、会いにゆきます」が120万部を超えるベストセラーになったとのこと。今の時代らしい登場の仕方ですね。

 この本に触発されてこの作歌の本を三冊読んでみました。『ぼくの手はきみのために』・『そのときは彼によろしく』・『ぼくらは夜にしか会わなかった』

 ・・・ それぞれ、この作者らしい持ち味が感じられました。でも、多分、この作者の一番新しい本で私が初めて出会った『ねえ、委員長』に収められている三作が、気に入っています。 今度、『いま、会いにゆきます』を読んでみたいと思います。今日も、よい日となりますように。

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