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2012年10月23日 (火)

『ハイジに会いたい』 その2

 昨日の本から 少し追記させていただきます。

 アーデルハイト  ・・・クララの家庭教師、ロッテンマイヤーさんがハイジをこう呼んでいますね。 「アーデル」は 高貴な  「ハイト」は「ハイデ」・・・野山 ・・・二つ合わせると自然の野山の気高さを尊ぶという意味の言葉なのだそうです。

 クリスチャンで、礼拝のある日曜日が大好きだった作者、シュピーリは、当時の、子どもは未熟な生き物であり、調教しなければいけないという考えに対して、賛成していませんでした。

 それで、たとえば聖書の山上の垂訓の一節 「野の花はいかにして育つかを思え。栄華を極めたソロモン王も、その美に遠く及ばない。あなた方が求める前に、神様はあなた方に必要なものを知っておられる。だから、何を着ようか、何を食べようか、などと思い煩わないでいなさい」に根ざした思いをこの「アーデルハイト ハイジ」という呼び名に託したようです。 

 上の言葉通りといってよいでしょうか、ハイジは山を登るときに、デーテおばさんに着せられた服を脱ぎ捨て、裸足で駆け出します。ハイジこそ野の花であり、ハイジの物語は実はハイジよりも、野の花のようなハイジと出会った人々の成長と回心の物語です、と著者、純丘曜彰さんは記しています。 

 ハイジがクララのおばあさまからいただくのは、原作では聖書のルカによる福音書に記されている放蕩息子の物語を描いた絵本です。父である神様のもとへの立ち返りを願っているシュピーリの思いがこういうところにも込められているのですね。 なお、シュピーリの実家はお医者さんで、シュピーリ自身もいろいろな患者さんを看護した体験があるとのことです。 

 上記のようにシュピーリの願いを紹介した後、著者は、呼びかけています。ハイジのように、世間の見栄や意地を脱ぎ捨てて、野に咲く花のように、太陽の光を全身で浴び、空の雲と谷の風を感じて、道を上っていきながら、この大きな山を作り、そこに雪を降らせ、河を海へつなぐ自然の雄大さの中にすべてをゆだねて、素直な自分に帰ってみませんか、と。

 さて、今日も、野の花のような心で歩むよい日となりますように。

写真は、『ハイジに会いたい』に掲載されているハイジとおんじのイメージです。いろいろなイメージが描かれるのは、それだけ多くの人がこの作品を愛しているからでしょうね。

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