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2013年1月21日 (月)

『三国志』 第11巻 宮城谷昌光

0005『三国志』 第11巻 

宮城谷昌光 著 

文藝春秋社 2012年9月15日 

 第一刷 

 大作ですので、第1巻から10巻までそれぞれ出版されると、図書館で見かければ借りて読んできました。 

 読んできたはずなのですが・・・とても新鮮な状態 ・・・ つまり、あまり覚えていないのです。 

 ちょうど、大雪原を歩いてきたのに、あとからあとから雪が降るので、雪の上に足跡が残っていないのに似ています。 ← 記憶力の衰えをこんなふうに表現することもできてしまうのですね。

 それはともかく、あっ、宮城谷さんはすごいな、と心が惹かれたところが、やはりこの巻にもありました。 

 歴史的事件にはかならず表と裏があり、勝ちと負けがからんでいれば、それを正と邪にあてはめるのはかなりむずかしい。勝てば正義である、という権力の図式がそのまま通用するほど歴史は単純ではない。 

 曹操の後裔を司馬懿(しばい)が冷酷に粛清したところで書かれている文章です。  勝てば官軍ということは、たしかにある、だけれど歴史というのはそれを越えたところに紡がれていくのだよ ・・・ 著者の歴史観が端的に現れているように思います。 

 大規模な映画には、そのスケールの大きさゆえに、登場する一人一人が小さな点のようになってしまうことが避けられないように思います。 

 三国志もそんな面を含んでいる素材ですが、そういう素材のなかに登場する人を埋没させず、心理、人物像を描き出すのは、すごいことだと改めて思わずにはいられません。 

 今日も、よい日となりますように。私たち一人一人の人生史における大切な今日という日ですものね。

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