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2013年1月24日 (木)

教科書に収録されていた文章から

 ある教科0001_2 書会社に、以前、教科書に掲載した文章のなかからこれは年代をこえて多くの人に読んでもらう価値があると判断したものを選んで、改めて刊行したシリーズがあることを知りました。

 教科書の内容は、学習指導要領が改訂されると、それに対応して構成、内容などが吟味され直して変わっていくのですね。
 
 音楽の教科書から「村の鍛冶屋」などが姿を消すということがニュースに取り上げられ、話題になったこともあります。
 曲そのものがなくなるわけではありませんが、教科書に載る、あるいは載らないということは、けっこう大きなことなのだと思います。
 「教科書を教える」のでなく、「教科書で教える」ということばもあり、教科書はあくまでも何かを学ばせるための教材、媒体なのだと教育の道を志す学生さんにそのことを伝えています。
 さて、18巻あるこのシリーズの17巻を読んでみました。収録されているのは七つの文章です。( 光村図書 2002年3月1日 第一刷 発行)
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                         ◇ 河合隼雄さんの文章から、十歳前後というのが、自分とは何者なのだろうと考えたり気づいたりする重要な時期であること
◇ 宮城音弥さんの文から、人の記憶は新しいことが入ってくると、その前のことは忘れる方向に追いやられるので、記憶の歩留まりは睡眠直前のもののほうがよくなるということ、そして、8時間ほどは眠ることが脳をすっきりと働かせること
◇ 松尾伸さんの文からは、高い山の山頂に立ったことを証明するのはたった一枚の写真だということがあること
 その写真をカメラの不調で撮影できなかった日本人のマカルー登頂(8461メートル・世界5位の高さ)の快挙を、一年後に登頂したフランス隊が、山頂に日章旗を巻いて打ち込まれていたピッケルによって実証してくれたこと
◇ 手塚治虫さんが、ディズニーのアニメ映画「バンビ」に魅せられ、夢中になって百回以上、観にかよって、映画館の人にあやしまれたこと
◇赤十字の創立者デュナンの熱い思いと苦難、「レ・ミゼラブル」のユゴーがデュナンに心を動かされ、「君こそ、人道を守り、自由のためにつくす人だ」と全面的に支援したことなど
 厚くはない本ですが、感動する内容がたくさんありました。多くの方に出会える本だからだと思います。
 長くなり、すみません。101歳の現役医師、日野原重明さんの著、『いのちの言葉』に収められていることばで、今日の結びとさせていただきます。
 人間をモデルに
 これからの教育は、教科書ではなく人間というモデルが非常に大切になるだろう。良いモデルを手本にすることが、その人が円熟するいちばんよい方法ではないかと思う。もちろん、そのモデルは過去の人でもよい。
 できれば、誰かがモデルにと感じてくれるような生き方のできる、よい日となりますように。

nemuri

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