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2013年4月13日 (土)

歌人 安立すはるさん 表現することの痛快さ

0002 『現代の歌人 140』 

小高 賢(こだか けん)編集 

新書館 2009年11月5日初版 発行 

 この本は、現代の歌人140人の短歌とそれぞれの歌人についての紹介、その特徴などが端的に集約されている労作です。

 その中のひとり 安立(あんりゅう)すはるさん(大正12年~平成18年)の歌には、ユーモアに富んだ歌、とても痛快な作品があります。 早速紹介させていただきますね。

たよりなき心に臥せる昼の吾をひょいととび越えてゆきしは猫ぞ

芭蕉にも凡々の作なほありと読みゆくときに勇気こそ湧く

金にては幸福は齎(もたら)されぬといふならばその金をここに差し出し給へ

努力さへしてをればよしといふものにもあらずパセリを刻みつつ思ふ

もう一つの頬を差し出すといふ心になりたることのつひになかりき

見も知らぬよその赤子ににつこりと笑みかけられしことの身に沁む

どこからでもかかつてこいといふごとき面構せり俎上の鮎魚女(あいなめ)

黒豆を煮る一日は物書かず電話を聞かず人を怒らず

さらにまた生きてゆくべしまだ知らぬ自分に会へるたのしみがある

 ことばで表現すること・・・苦労はもちろんありますが、「よーし、できたぞ」と思える作品が完成したときには、「ここに我れ、生きてあり」というような痛快感が味わえることも、ありますね。

 今日も、新しい自分に会えるよい日となりますように。

明日は日曜日、キリスト教会の礼拝にお出かけくださいますように。

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