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2013年10月23日 (水)

『雪村いづみ物語』

0001『雪村いづみ物語』  

大下英治 著 

平凡社 2008年4月10日 初版 第1刷発行

 ハイドンに「告別」という交響曲があります。ある貴族が、その年は別荘に長く居続けて、お抱えの楽団も自分の家族のいるところへ帰れない日々が続いたときに、楽長ハイドンは、一計を案じます。 

 構想を練った「告別」が、いよいよ、その貴族の前で初演されました。と、どうしたことか、曲の途中で楽団員たちが次々とステージを去って行きます。 

 電灯がまだなかった時代なので、最後に残った指揮者のハイドンとヴァイオリン1名の所だけ燭台が寂しく照らしています。旋律も悲しげ・・・ その貴族にはハイドンの心が伝わりました。 「残された者の悲しみをお察しください」というわけか ・・・ 貴族は別荘を引き払って帰郷。 楽団員たちは久しぶりに家族と再会でき、楽長ハイドンをパパ・ハイドンと呼んで、ますます敬愛しました。

 本の紹介というより、最近FMで放送された「告別」のことから書き始めてしまいました。 

 さて、この本には、美空ひばり、江利チエミと並んで三人娘と言われた雪村いづみの生涯が、ここまで書いていいのか、と思うほど詳しく叙述されています。

 江利チエミ、美空ひばりが亡くなって、雪村いづみさんはどれほどの「残された者の悲しみ」を味わっていることでしょう。絵筆にチエミさんへの思いを込めて描いた「テネシー・ワルツ」は昭和57年の二科展に入賞。美空ひばりさんの時にも「悲しき口笛」という絵を出品しました。 

 昭和12年3月生まれの雪村いづみさんは現在76歳・・・ テレビの歌謡番組にも登場し、元気に歌っておられます。 

 ザ・ピーナッツ、そしてダークダックスもメンバーを天に送りました。アンパンマンの生みの親、やなせたかしさんも・・・。  

 「残された者の悲しみ」を噛みしめつつ、けれど一緒に生きた日々を思い起こし、うつむいてばかりいないで、秋の青い空にも目を向けながら前進してまいりたいと思います。 

 今日も、よい日となりますように。

 

 

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コメント

  先生の羽島教会での講演も思い起こされ、はたまたF・Bの人格あふれるお姿を思い、また、息子さん夫妻のF・Bの豊かさを垣間見て神様と共に歩む方々の平安さをも感じとりました。
  今朝のメッセージも・・・・・、先生にコメントを書きたくしてくれました。
  実は昨日通夜に参加し自分の終活、終い方について色々考えていたところです。又お時間がゆるせば、ご指導ください。

※ ムーミンパパより

 今日もつたないブログを訪れて、こめんといただき、ありがとうございます。

 お通夜や告別式に臨むと、生と死、そして人生について思いがいきますね。
 目の前の一日一日を大切に生きることが、そのまま終活につながる、そんな生き方が出来ると理想的なのかもしれませんが、そうなりにくいところに人生の味わいがあるのかもしれません。 指導というだいそれたことは私にはできませんが、聖書に基づいてご一緒に考えていけたら幸いです。
 今日も、よい日となりますように。

投稿: 夢希 | 2013年10月23日 (水) 07時20分

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