« 『首飾り』 モーパッサンの短編 | トップページ | ていねいな挨拶 »

2013年10月25日 (金)

『首飾り』 その2

 舞踏会にどうしても行きたいロワゼル夫妻は名案を思いつきました。友人の裕福なフォレスチエ夫人に装身具を貸してもらおう。 

 マチルドは出かけていって事情を話し、たくさんの装身具の中から、素晴らしいダイヤの首飾りを借り受けます。 

 舞踏会はすばらしいものでした。マチルドの美しさに身分ある人たちは感嘆し、もてはやし ・・・ 長年の夢が叶ったように感じたマチルドにはあっという間に舞踏会は過ぎていきました。夫のロワゼルも、妻の美しさが褒め称えられ、幸福でした。 

 ところが、帰宅して着替えをしていたとき、重大なことが判明しました。ダイヤの首飾りの紛失 ・・・ 幸せの絶頂からどん底です。 二人は、なくなったのとよく似たダイヤの首飾りを探し求め、値段を聞いて唖然とします。3万6千フラン ・・・ 4百フランに苦労した彼らにとって、気の遠くなるような金額です。 

 けれど、彼らは決心しました。それを買い取り、長年かけて代金を支払うことを。 

 借りたものをなくしたこと、買い求めたダイヤの首飾りを代わりに返しに来たことをマチルドはフォレスチエ夫人に話しませんでした。箱の中を確かめもせずにフォレスチエ夫人が受け取ったとき、品物が変わっていることに気がつかれなくてほっとするのです。 

 さて、それからのロワゼル夫妻は、いろいろな経費を切り詰め、内職などにも精を出してダイヤモンドの首飾りの代金返済に力を尽くします。 

 10年後、生活の苦労のために年齢以上に老けて見えるようになったマチルドは、偶然、フォレスチエ夫人に再会します。多額の借金を完済し終わったばかりだったマチルドは、その喜びをエネルギーとして「実は・・・」と借りた首飾りをなくしたこと、10年前にフォレスチエ夫人に返したのはよく似ているダイヤの首飾りだったことを打ち明けます。

  打ち明けたマチルドには、すがすがしさがあります。

さて、重大なことを打ち明けられたフォレスチエ夫人は・・・・・・。 

 よろしければ、「続きを読む」をクリックしてください。

 フォレスチエ夫人は、驚いて・・・とても驚いてこう言いました。 

 「まあ、何てこと。・・・ 私があなたに貸したのは模造ダイヤモンドの首飾りだったの。せいぜい5百フランほどのものだったのよ・・・」

 ここまでお読みいただいてありがとうございます。 モー・パッサンは、短編の名手だと、あなたにも思っていただけるでしょうか。 

 今日も、よい日となりますように。

|

« 『首飾り』 モーパッサンの短編 | トップページ | ていねいな挨拶 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『首飾り』 その2:

« 『首飾り』 モーパッサンの短編 | トップページ | ていねいな挨拶 »