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2014年2月 9日 (日)

宮城谷昌光 『三国志』 第12巻

0002『三国志』第12巻 宮城谷昌光 著 文藝春秋 平成25年9月15日 第1刷発行

 もともとが壮大なスケールですから、宮城谷昌光さんの「三国志」も何年がかりになるのだろうかと思っていましたら、月刊「文藝春秋」に足かけ13年の連載・・・この度の12巻で「完」となりました。書き終わって、作者は感無量のことでしょう。詠み終わった私も感無量、と申し上げたいのですが、何しろ12巻・・・先に読んだ巻の内容は、記憶の彼方に去って行ったような気がいたします。 

 でも、それでいいのですよね、きっと。

 いつ、どんなものを食べたのかを覚えていなくても、食べ物が心身を養ってくれているように、読んだ本や楽しんで聴いた音楽、鑑賞した映画や名画、そして出会った方々の言葉などは、たとえ思い出せなくても魂を潤し、はぐくんでくれて、かけがえのない自分自身を形成しているのではないかと思うのです。 

 さて、劉備や関羽、張飛、諸葛孔明などが死去し、やがて蜀という国が滅びるときがきました。

 蜀に進撃する魏の将軍の言葉が印象に残りました。

「腐り始めた果実は、木を揺するだけで、落ちます」 

 こうした事態を招いた蜀の指導者たちの構えについて、宮城谷さんは作品中でこう書いています。 

 政治の起点となるのは、「人をおもいやる」ということにつきる。儒教では、それを仁義という。(蜀が滅びるときの為政者・将軍には)政治的起点がなかったということができる。 ( )内は一部を取り出したための私の補筆です。 

 宮城谷さんの本には、心惹かれることばが必ず出てくるように私は思います。 おもしろいことに、宮城谷さん自身がご自分の作品からご自分で抄出した文章集には、それが選ばれていないことが多いのですけれど。 

 ともかくも『三国志』は読み終わりました。これからも、よき書、よき文化・芸術、よき食べ物を採り入れて、心身、魂を育てていきたいと思います。 

 今日も、よい日とありますように。 

 日曜日。キリスト教会の礼拝にお出かけくださいますように。あなたを愛しておられる神様が喜んでくださいます。

聖書  わたし(神様)の目には、あなたは高価で貴い。わたしはあなたを愛している。

 

 

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