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2014年2月16日 (日)

『雪まろげ』 宇江佐真理

0003『雪まろげ』

宇江佐真理 著

新潮社 2013年10月20日 発行

 

 近くの図書館の新着コーナーにこの本があり、江戸の町で暮らしている人たちの生活、人情と申しますか、人間を宇江佐さんはいきいきと描かれると思っている私は手に取り、借りてきました。

 

 冒頭の章で、主人公なのだろうと読んでいたしじみ売りの新太が命を落としてしまい、暗いスタートで、この先どうなるのだろうと思いましたが、暗さの中い灯がともるような筆の進めかたで読ませていきます。

 

 題の雪まろげは、表紙の絵にある雪玉のこと・・・ たくさん作ってもらって上機嫌だった幼な子は、翌朝、心ない者が容赦なく雪まろげを壊してしまったのを発見して大泣きします。 

 その幼な子に言い聞かせる大人の言葉が、いいなと心に残りました。

「雪まろげはね、いずれ解けて消えるものなのよ。人様の暮らしには何の関わりもないの。丸い形が可愛いと思えるだけ。丸い形も、ほら、壊れたら元の白い雪よ。世の中のつまらないことは、皆、雪まろげのようなものよ。そんなものにいつまでも未練を残しているのは下らないことよ」

 

 幼な子にはこの言葉は難しかったのですが、この言葉はそばで聞いていた大人の胸に響きました。彼には彼で、心が沈むようなことがあったのです。でも、そういうことにとらわれている自分に気がつくことができました。

 彼は言いました。「また、拵える(こしらえる)よ」 ・・・ そして、このことばは、幼な子に笑顔をとり戻させるのです。

  岐阜市も2月14日、雪がよく降りました。けれど夜は雨に変わり、翌朝は道路に雪は残っていませんでした。 あなたのお住まいの地域の道路状況はいかがでしょうか。どうぞ、お健やかでお歩みくださいますように。

 

 今日も、よい日となりますように。 日曜日。キリスト教会の礼拝にお出かけくださいますように。

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