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2014年3月18日 (火)

『新しき鍵 ー私の幸福論ー』  三浦綾子

0002『新しき鍵 ー私の幸福論ー』

三浦綾子 

光文社  1995年5月30日 

初版第一刷 発行

 三浦綾子さんが光文社出版局の方から求められて初めて記した書き下ろしエッセイ・・・求められてから書き始めるまでに5年が経過していたそうです。 

 本書は、ご夫君の光世さんを小父さんと呼んで人間として尊敬し、惹かれている若い女性に彼女の知りたがっていた光世さんの生い立ちと人となりの形成過程を、短歌を交えて書き記して伝えるという内容です。 

 この由香里さんという女性が結婚の話が決まったと報告に来てくれたので、光世さんと綾子さんがどのような過程を経てどんな思いで結婚し、どんなことを大切にしてきたかを丁寧に語っています。

 エッセイの後、三浦さんご夫婦の対談「結婚して36年、いま思うこと」も収録されています。 お互いのよいところを認め合い、率直に語り合っている内容は、「まあ、ごちそうさま」といいたくなるところがたくさんありますが、夫婦といえど別の人格という考え方が底に流れているからこそだと思います。 愚妻、豚児というような謙遜を敢えて控えて、心からの思いを語っておられるのですね。 

 お二人の結婚式の朝、綾子さんのお姉さんのご主人がきて、「ああ、いい天気ですね。どうですか、花嫁になる感想は?」といったとき、綾子さんの答えは、次の一言だったそうです。

「本日、世界一不幸な男性が誕生する」 

 うーん、平凡な花嫁さんではないことがこの一文からも分かりますね。綾子さんは、自分と結婚してくれるこの優しい人は人間の姿をした天使かと思ったほどだったそうです。結婚すると、時々、やはり人間だったんだと思うことはもちろんあるそうですけれど。

 この結婚式の朝、三浦光世さんは35歳、綾子さんは37歳だったそうです。 

 こういう本は、なかなか例がないと思います。よろしかったら、どうぞ。深い人間理解と信仰、そして洞察に満ちています。

 ひとりで生きていてどうなるか分からない人間同士が結婚すると必ず幸せになると思い込むことなく、聖書の言葉に立って力を合わせて歩んでいくことが結婚生活なのかもしれない・・・ これから結婚なさるかたは、夢と希望だけを描いてくださっていていいのです・・・苦労もよいこともともにすることのできるよき伴侶と出会ってくださいね。

 今日も、よい日となりますように。

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