『世界地図の下書き』 朝井リョウ
朝井リョウ 著集英社 2013年7月10日 第一刷発行
2009年の『桐島、部活やめるってよ』は映画化され、2013年には『何者』で直木賞を受賞したこの作者は、1989年5月生まれ・・・何と若いのでしょう。岐阜県出身。
この作品は、児童養護施設で生活する学年の異なる5人がそれぞれ悩みながらもたくましく成長していく物語です。登場する子どもたちの心が短い表現で臨場感を伴って見事なまでに描かれているのを読んでいて感じました。
題名も、非凡に思えてきました。 未知のことにあふれている世界に、成長すると出て行かなくてはいけない子どもたち・・・幼い時代は、やがて出会う世界の下書きにあたるということでしょうか。
下書きといっても、雑でいい加減に書いていいというわけではなく、しっかりした地図を書くには下書きが真剣で丁寧に書かれていなければ仕上がりもそれなりになってしまうのだと思います。
よろしければ、どうぞ。
今日も、よい日となりますように。
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