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2014年5月23日 (金)

『辞書から消えたことわざ』

0003『辞書から消えたことわざ』

時田昌瑞(ときた まさみず)

KADOKAWA

2014年3月25日 第1刷発行

 ごく最近出版された本・・・こうした本を借りられる図書館が身近にあるのは本当に有り難いことです。

 さて、著者の時田さんは1945年千葉県生まれの方。30年以上ことわざを研究し、『岩波ことわざ辞典』『岩波いろはカルタ辞典』などを著しておられます。

 タイトルに関心を覚えて手に取ってみました。

印象に残ったことわざを少し挙げさせていただきます。

大象兎径に遊ばず(だいぞうとけいに遊ばず)

・・大人物を象になぞらえて。そうした人物は大きな像が小さなうさぎの道で遊ばないのと同様、つまらぬ地位やちっぽけなことにとらわれないということ  ・・・ 私はおことわりするまでもなく大人物ではありませんが、ウサギの道だけでなく蟻の道くらいのところでのんびりと時間を費やしてきたような気がして遅まきながら省みて忸怩たるものがあります。

  踏まれた草にも花は咲く ならぬ堪忍を屈辱を耐えてまたくぐりした韓信が後に大人物になったように、虐げられ、逆境にあるひとにもいつかはいい日がやってくる。

丸くとも一角あれや人心(まるくともひとかどあれやひとごころ)・・・丸いのは悪いことではないが、八方美人の単なるお人好しになるのではなく迎合しないで円満な中にも気骨のあるのが望ましい。

富士山ほど願えば桃の実ほど得る

水清ければ月の影を映す 濁った水には美しい月の姿も映らない

七年の飢餓にあうとも一年の乱にあうべからず  飢餓は、想像するだけでも辛いものです。けれど、そんな飢餓に7年あうよりもたった一度の戦乱に遭うより遙かにましだ・・・著書は数あることわざの中でこれほど明確に反戦を表白したものは他にあるまいと記しています。

 一つの言葉が大切な指針を示してくれることが往々にしてあります。読んでいて学ぶことが多い本でした。

 今日も、よいことば、すてきな生き方に出会うよい日となりますように。

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コメント

 偶然ですが、私も数週間前にこの本をアマゾンで購入し、読みました。先生が選ばれたことわざや「衣を染めて心を染めず」などが印象に残り、「言葉の宝石箱」に加えました。

※ ムーミンパパより
 コメントありがとうございます。こういう偶然ってあるんですね。「言葉の宝石箱」にはよき言葉が日本のサッカーチームの監督のようにザックザック蓄えられ・・・増えることはあっても減ることのないのがすてきですね。

投稿: kou. | 2014年5月23日 (金) 04時10分

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