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2015年7月17日 (金)

『日日雑記』 武田百合子 その2

  写真は、マリア・カフェのテーブルセッティングの一例です。岐阜市在住のドイツ人宣教師に伝授いただいたものです。

 さて、『日日雑記』に、こんな文章があります。

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  ◇   □   ○  ☆   ※  ☆
  ある日。「テレビ三面記事」という番組 ー 熊本県の田舎に泥棒がやってきた。それと気がついた村の人たちは何とか芝居をうって引きとめて捕まえようと、田んぼを見せたり、寄ってたかって世間話を聞かせたり、泥棒の自慢話をきいたりして、時間を稼いで捕まえた。そのさい、一番早く見破って通報し、一番の手柄をたてたおばあさんが、何十年もの間、一日として欠かさず日記を続けている日記ばあさんであることがわかったので、テレビ局の人が見せて貰うと、「×月×日、クモリ、ワルモノガキタ」とだけ書いてあった。
 お婆さんは毎日一行の日記をつけていた。村中こぞっての大騒ぎがあった日の日記もこれだけだった ー。 ああでもない、こうでもないと、日日だらだらとものごとを書きつける私は恥ずかしい。
   ◇   □   ○  ☆   ※  ☆  
 うーむ、小川洋子さんが敬服して、武田百合子さんの訃報を聞いたときに、もう、この方の新しい文章が読めなくなったのは・・・と嘆いたほどの作家が、日記婆さんに敬意を表して、ご自分を恥ずかしがっておられるのです。 すばらしいことですね。
 こうした文章にふれますとムーミンパパのシルエットのつたなさを改めて省みます。でも、続けさせていただきますね。 ・・・ いつもお立ち寄りいただいて、本当にありがとうございます。
 今日も、よい日となりますように。

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