« 『ピアノの森』 第25巻 | トップページ | 『日日雑記』 武田百合子 その2 »

2015年7月16日 (木)

『日日雑記』  武田百合子

0003 『日日雑記』

武田百合子 著
中央公論社 1992年7月7日 初版発行
  先日読んだ小川洋子さんの本に、この武田百合子さんの『冨士日記』が紹介されていて、図書館で探したら、出払っていて、代わりにこの本を借りてきました。
 簡潔で切れ味のよい文章に魅せられております。
 たとえば、こんなふうです。
 ◇   □   ○  ☆   ※
 テレビを見ていたら、大家族の中で暮らしている老人は、一人暮らしの老人より長生きであることが、調査の結果わかった、といっている。理由は刺激があるので若々しく長生き出来るのだ、とその番組に出てきた老人学専門の学者がしゃべっている。
 では、一人暮らしの老人より、どのぐらい長生きなのかなと、関心をもってそのあとを続けて見ていたら、全く、ほんの、すこうしだけなのであった。何だ、鬼の首でもとったような騒ぎ方して。一人暮らしの老人にわるいではないか。一人暮らしを全部が全部好きでやっているわけではないのだ。いろいろな事情でそうなってしまっている人もあるのだ。ほんの、すこうししかちがわないのなら、いいじゃないですか。大きなお世話です。
           ◇   □   ○  ☆   ※
 こうした切れのよい文章を書く武田百合子さんを感心させた人がいます。(以前ご紹介しましたが、武田百合子さんは作家で、ご主人は、これも作家の武田泰淳さんです。)
 次回、紹介させていただきますね。
 今日も、よい日となりますように。

|

« 『ピアノの森』 第25巻 | トップページ | 『日日雑記』 武田百合子 その2 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『日日雑記』  武田百合子:

« 『ピアノの森』 第25巻 | トップページ | 『日日雑記』 武田百合子 その2 »