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2015年8月 1日 (土)

『三国志読本』 宮城谷昌光

0002 『三国志読本』

宮城谷昌光 著
文藝春秋 2014年5月15日 第一刷 発行
  この本で、宮城谷昌光さんは、『三国志』だけでなくご自分の歴史小説について語っておられます。
 その内容は深く、興味深いものがあります。そして、水上勉さん、江夏豊さん、白川静さん、平岩外四さん、藤原正彦さんなど、11人の方との対談も、おもしろく読ませていただきました。
  平岩外四さん(経団連名誉会長)との対談のテーマは、「逆風の中の指導者論」-トップはいかに決断していくべきかーです。
 ◇   ○   □   ☆   ※
 宮城谷さん
 中国の古典をやりながら、面白いヒントがあると感じたことがひとつあります。ある大国が南の国と黄河を挟んで対決したんです。そのときに戦うべきか戦うべきでないか、軍議で諮った。戦うことを主張した武将が11人中8人、反対者が3人だった。元帥はそれを聞いて、戦争を回避して国に帰ると言ったんです。
 戦争賛成の8人の中の1人が元帥に「待て、多数決では8:3でわれわれが多かったじゃないか。なぜそれを無視するのか」と言う。
 すると元帥は「多数決とは、良い意見が多い場合に多数決と言うのだ。戦争を回避したほうが国の利益になるという判断は非常に正しくて優れている。その意見が3票も入ったのだから、これは止めるべきだ」と言ったんです。
 つまり、取るに足らない意見は決に入れない。だから8:3じゃないんだ、という。これは多数決の考え方として非常に面白い。単なる数あわせじゃないんですね。
平岩さん 偉いですね。今の経営でもそういう考え方がわりに行われていると思いますよ。
・・・自分でこれは違うと判断した場合には、多数決を否定して、こう決める。あるいはもういっぺん考え直せという。これが経営の日常です。
宮城谷さん そうなんですね。だから量的なものではなく、質的な多数決ということを、その前の教育段階で若い人に教えていかないと。多数決原理を勘違いしたまま、企業人になってしまうのは怖いですから。
平岩さん 多数決で決めるほど安易なことはないとも言えますね。ひとつの参考にはできるかもしれないけれど、それで決断できるものではないと思う。
       ◇    ○    □    ☆    ※
 中身の濃い対談に、学ばせていただくことがたくさんあり、魅せられています。
 これに続く藤原正彦さんとの対談テーマは、「英語より論語を」ー日本人が依るべきは、中国の古典にありー です。
 次回は、その内容を紹介させていただきますね。
 今日から8月・・・暑い日が続きそうですが、よい日々となりますように。
明日は、日曜日。キリスト教会の礼拝にお出かけくださいますように。

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