« くれなゐの二尺伸びたる・・・ | トップページ | すずらん »

2016年5月12日 (木)

『評伝・河野裕子 たつぷりと真水を抱きて』

Photo 『評伝・河野裕子 たつぷりと真水を抱きて』
永田 淳 著
白水社 2015年8月24日 発行
  歌人 河野裕子(かわの ゆうこ)さんの評伝を、長男の永田淳さんが書かれた本です。
 たつぷりと真水を抱きてしづもれる
   昏き器を近江と言へり
 河野裕子さんの代表作の一つといわれる歌のことばが、書名に取り入れられています。
 河野裕子さん・ご主人の永田和宏さん、息子の淳さん・娘の紅さん 家族全員が歌人のので、テレビで「歌の家」としてドキュメントドラマが放送されたのをご覧になったかたも多いかと思います。
 裕子さんは、息子さん、娘さんのことを歌に詠み続けられたとのこと。(それぞれ三百首以上あるそうです)
 
しつかりと飯を食はせて陽にあてしふとんにくるみて寝かす仕合わせ 
押し入れを寝ぐらにしてゐるこの息子押し入れくさく朝ごと降り来
 こうした歌は記憶に残りやすく、歌人の集まりで「ああ、あの押し入れで寝ている淳さんね」 などと挨拶され、歌に詠まれ続けることを迷惑に思うこともあったそうです。
ひとつ家に寝起きしてゐし日のことを大切に思ふ日この子にも来む
 乳癌が発見されて手術。8年後に再発・転移・・・ ご家族と過ごされた闘病生活の中でもたくさんの歌を詠まれました。
手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が
 よろしければ、お読みください。 
 今日も、周囲の方々と心を通わせつつ、よい日となりますように。
 
 

|

« くれなゐの二尺伸びたる・・・ | トップページ | すずらん »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『評伝・河野裕子 たつぷりと真水を抱きて』:

« くれなゐの二尺伸びたる・・・ | トップページ | すずらん »