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2016年6月 3日 (金)

『作歌のヒント』 

0002 NHK短歌 『作歌のヒント』 
永田和宏 著
NHK出版 2015年2月20日 第1刷 発行
 昨日、一昨日とこの本を漢字のことで引用させていただきました。
 でも、それだけでは申し訳ない内容豊かな本です。
 短歌を作るための47のヒントが書かれています ・・・ その最後、47番目のヒントをご紹介いたします。
 ◇   □   ○  ※   ☆
 ヒント47
 作者だけの〈思い〉で歌を縛らない
  ・・・・・ 作者は、読者に一首を読むためのちょっとした手掛かりをあたえるだけでいい。作者から内容を逐一指定されるより、ちょっとした手掛かりだけを与えられて、あとは読者自身の器量で読み込んでくれというのがこれらのうたのスタンスだと私は考えます。
[例]
するだろう ぼくをすてたるものがたり マシュマロ 口にほおばりながら
                村木道彦 『天唇』
 最後まで説明しないと読者は分かってくれない、納得してくれない、とは考えない。きっかけさえ与えておけば100人いれば100人の読者がそれぞれに違った思い入れをもって、歌を引き取ってくれるだろう。そんな態度が村木道彦の歌に感じられないでしょうか。作者一人の小さな経験をおしつけるより、それは宙に浮かせたまま、100人の読者のそれぞれの経験を引き出すことができれば、そのほうが何倍も豊かな世界の構築が可能になる。
 ・・・ 歌を作者だけの思いのなかに縛ってしまわずに、読者に開放してやること。短歌という詩型における作歌という行為の本質はそこにあるのではないかと、私は思っています。
           ◇   □   ○  ※   ☆
  これは、短歌について書かれているのです。でも、いろいろなことに通ずることではないでしょうか。
 たとえば、交通安全の標語で、印象に残っている言葉があります。
 ヒヤッとした あの瞬間を 忘れるな
 永田和宏さんの上記の文章の格調とはずいぶん開きがあると思いますけれど、文の内容と通うところがあるのではないでしょうか。
 今日も、よい日となりますように。

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