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2016年8月30日 (火)

『それでも「老人力」』

『それでも「老人力」』  轡田隆史(くつわだ・たかふみ9 著

三笠書房 

0004 今日の本の書名を見て、「ああ、自分にはまだ関係ない」とお思いになったかた、そのかたは、しっかりとお若いかたなのだと思います。 でも、いつかは行く道かなと広い心で、走り読みでもしていただければ幸いです。

老人力」という言葉は、赤瀬川源平さんに端を発しています。

 記憶力が衰えた と落ち込まずに、忘却力が勢いを増して細かいことにくよくよしなくなった とプラス方向で明るくとらえる というのが「老人力」と私は受けとめました。 ← もっともっと奥が深いようですけれど。

 この本に 一本の樹木と「対話できる」老人力の輝き という章があります。

 宮中歌会始に召人となった加藤克巳さんの歌が二首紹介されていました。

 希ひこめ心に植ゑし一本の苗すくすくと伸びつづけゆく

 日はのぼり日はまた沈むいつのときもわれに凜たり心の一樹

 公園のベンチにたたずんでいるお年寄り 眺めているのは一本の木 ・・・孤独に見えるかもしれないけれど、対話しているのです。いつでも凛として天を指さしている一樹をこころに育てながら。

 詩人、長田弘さんの詩集『深呼吸の必要』(晶文社の一節も紹介されていました。

 おおきな木をみると、立ちどまりたくなる

 おおきな木の下に、何があるだろう。

 何もないのだ。

 何もないけれど、木のおおきさとおなじだけの沈黙がある

 うーむ  何だか 深いのです。

  全部を分からないけれど、何かそこにある そういう感覚を大切にして前向きに成長していきたいと思いました。

 著者の轡田さんは、朝日新聞に勤務し、論説委員も務めた方。サッカーに打ち込んだ年数も長いかただそうです。  「シュート無ければゴール無し!」 とコラムで書かれた熱きかたです。

 今日も、よい日となりますように。

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