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2016年8月 3日 (水)

『私が日本人になった理由』  ー日本語に魅せられてー 

『私が日本人になった理由』  ー日本語に魅せられてー 

ドナルド・キーン  著  PHP研究所 2013年5月2日 第1版第1刷発行

 NHKアナウンス室 「100年インタビュー」制作版 インタビュー 渡邊あゆみアナウンサー 0004
 覚えておられる方が多いでしょうね。2011年3月の東日本大震災以後、原子力発電所の放射能事故の影響が心配されました。日本に在住しておられた外国の方が本国に避難、帰国し、来日を予定していた芸術家のかたも、それを取りやめたケースが多くありました。無理からぬことだと思います。

 そうした中で、こういうときだからこそ、日本へ行きますとコンサートを敢行し、♪「ふるさと」を日本語で歌って力づけてくださったオペラ歌手がおられました。

 そして、日本文学を世界に紹介し、川端康成さんのノーベル文学賞受賞も、この方の働きなくしては実現し得なかったといわれるロナルド・キーンさんは、震災の翌年、帰化して日本人となられました。

            ◇    □    ○    ☆   ※

 「国破れて山河あり」とありますが、私はむしろ逆ではないかとさえ思います。時の流れの中で、時に山は崩れ、川も流れが変わることもあるでしょう。

 しかし、人の言葉は残ります。古代エジプトやギリシャの言葉は残っている。それは山よりも海よりも強いとさえ思える。芭蕉は奥の細道を旅してそれを実感し、感動したと私は思っています。・・・・私は今回の東日本大震災を記憶し、将来に伝えんとする文学がいつか生まれるのではないか、生まれて欲しいと願っています。まだ、現在は復興に追われ、文学にまで行き着いておらずとも、やがて生まれる文学の中には、山や川よりも長く残る作品がある筈だと期待しています。

      ◇    □    ○    ☆   ※

この本の巻末のことばです。

 100年先の皆様へ

 現在の日本とはずいぶんちがった国になっていることでしょう。

 今も未来も守るべきものはあります。それは日本語です。

 100年先には日本語以外の言葉が国際語になっているかもしれません。

 しかし、日本語こそが日本人の宝物と信じて疑いません。

 ぜひ守ってください。これこそは私の一番の願いです

 お願いします。 ドナルド・キーン (鬼 怒鳴門)

       ◇    □    ○    ☆   ※

  それほど厚くなく、読みやすい本ですが、読んでいて、何度も、何度も胸が熱くなりました。

  今日も、よい日となりますように。 暑さに負けぬ 熱き心で

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