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2016年11月12日 (土)

銀杏の木

 あなたも、どこかでご覧になっているでしょうか。黄色い葉をいっぱいまとった銀杏の木を。

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  これは、一本の銀杏の木です。銀杏公園というところには何本もの銀杏が立っています。早い、遅いはあるのですが、緑色だった葉が、どんどん黄色くなり、そして・・・そして、散るのです。 そう、一枚残らず。

 日本で「死生学」を講じ始めたデーケン先生は、講演の始めに、よくこうおっしゃるそうです。

 「みなさん、大事な発表があります。この世に生を享けた人の死亡率は、実に100%であることが判明しました。」

 会場は、明るく笑い、そしてしーんと静まる ことが多いようです。

 人間は、いつかこの世での生命を終える そのことは、ようく知っている。けれど、っそれは他の人のことであって、自分は死なないと思っている、あるいは思おうとしているというのが、正直なところではないでしょうか。

 私は、通勤していたとき、ほとんどは車を運転して通いましたが、都合があってバスに乗ったときがありました。そのとき、事件は起こったのです。なんと「どうぞ、お座りください」と席を譲られたのです。

 とても大きなショックを受けました。いいえ、感激したのではありません。わたしの目には、明らかに私より年配に見えていた女の方が、そう言いながら席を譲ってくださったからでした。

  同級生がだんだん老いてゆくのはいろいろな場面で見てきました。でも、自分は、同じ年齢の割には若いと思っていたのです。ごく自然に、その女の方は座るように声を掛けてくださったので、とっさに笑顔を浮かべて(引きつって見えた可能性が高いのでしょうけれど) ご厚意・好意を受けました。

 でも、その日、一日、バスから降りた自分がどんな仕事をしたのか、思い出せません。

 ごめんなさい。ここまで読んでいただいても、暗くならないでくださいね。むしろ、明るい笑顔で、「ムーミンパパは、自分が老いていることを認めたくないんだな」と読んでいただいているほうがありがたいのです。

 けれど、紅葉・黄葉を美しいと愛でると同時に、やはり、少なくとも時々はデーケン先生のおっしゃった言葉を正面から自分のこととして受けとめて考える時間を作らなければ、と今日は真面目に思っている私です。

 『葉っぱのフレディ』という本をご存じでしょうか。 日野原重明先生は、この本を訳し、ミュージカルに仕立てて、アメリカに行って、ステージで歌い、踊られたのですね。 軽やかにとは言えないかもしれませんけれど。 もし、機会がありましたら、お読みくださればと思います。童話に託して、死と生をテーマに書かれた本です。

 明日は日曜日。キリスト教会の礼拝にお出かけください。

 今日も、よい日となりますように。

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