« バッタ バッタ | トップページ | 「Doing」 と 「Being」 »

2016年11月18日 (金)

『柿日和』 坪内稔典さん

『柿日和 ー喰う、詠む、登るー』 

坪内稔典 著

岩波書店 2012年9月13日 第1刷発行

0001

「柿日和」は、秋の季語、柿がたわわに熟れた豊かな感じの日和だそうです。

  この本で稔典先生は、柿を詠んだ句を縦横無尽といってよいほどに引用・紹介なさるほか、柿の博物館の柿の問題で百点満点をとられたことのあるほどの博識を披露してくださっています。

 楽しく、いろいろなことが学べます。葉桜の季節に、柿の梢が目立ち始め、ひときわ鮮やかな緑の若葉がつややかに日に濡れる・・・それが「柿若葉」、晩秋に見事に紅くなる柿の紅葉、それが「柿紅葉」とのこと。

 ◇    □     ○   ※   ☆

 まじめな顔をしてその友人は言った。「坪内さん。法隆寺ってハイテク(ハイテクノロジー)寺院ですか」

   ◇    □     ○   ※   ☆

 そのご友人は、中学生のとき、正岡子規の俳句「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」を覚えて以来、法隆寺には、柿をがぶりとかじると鐘がゴーンと鳴る仕掛けがあるのではないかと思い、いつの日か確かめたいと思いつつ大人になったのだとか。 ・・・稔典先生は、この質問を聞いたとき、とても喜んで子規の話をしながら友人と酒を楽しんだとのことです。

◇    □     ○   ※   ☆

 お人柄も伝わってきて、楽しいですね。

 柿の渋のことについても次のように明快です。

◇    □     ○   ※   ☆

 渋が抜けるとは、タンニンという成分が凝固し、水に溶けなくなること・・・タンニンの凝固は種子の有無、種の数、生育地の気象条件など、いろんな要因によって生じる

 渋柿はアルコールや炭酸ガス、あるいは湯につけたり米びつの米に埋めたりして渋を抜く。もちろん、干すのも渋を抜く有効な方法だ。

    ◇    □     ○   ※   ☆

 とお詳しいです。

 桃 栗 3年 柿 8年 の続きについても、地方によっていろいろあること・・・たとえば、「柚(ゆず)は遅くて18年、銀杏(いちょう)の馬鹿の30年」などが紹介されていて、おもしろく読める本です。

 よろしければ、どうぞ。

 今日もよい日となりますように。

|

« バッタ バッタ | トップページ | 「Doing」 と 「Being」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『柿日和』 坪内稔典さん:

« バッタ バッタ | トップページ | 「Doing」 と 「Being」 »