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2016年12月 2日 (金)

『イチローの流儀』 ーその2ー

 敵に塩を送る

 イチローは大リーグに移籍した最初の年に首位打者になり、日米を通じて8年連続の首位打者という快挙を成し遂げました。

  大リーグ2年目もヒットを重ね、9年連続首位打者という大記録も達成するのではないかと気の早い予想が出始めた2007年7月、オールスター戦前日の練習の時にイチローにバッティングの助言を求めた選手がいました。

  大リーグ歴1年半のイチローに大リーグでの実績の豊富な強打者が率直にアドバイスを求めたのです。イチローはこのとき、打撃ベストテンの2位、打率3割5部7厘、相手選手は3割4分 ・・・成績は肉薄していました。

 イチローは、相手の野球への情熱、向上心に共感し、自分の考えるところを語りました。

 その年、首位打者になったのは、そのときイチローに教えを請い、それを活かしてイチローを抜き去ったレッドソックスのマニー・ラミレス選手でした。メジャー10年目にして彼は初めて首位打者のタイトルを手にしたのです。

 イチローは、このことについてこう語っています、

 「自分がアドバイスした通りにラミレスがやって、それで結果が出れば嬉しいじゃないですか。僕もアドバイスで言ったことを同じようにやってきた。自分の考えていたことがそれで正しかったということになる」

 より高い次元でのライバルとの戦い、野球選手が質の高いプレーを求め続けて切磋琢磨し、野球フアンを楽しませる ・・・ それがイチローの大切にしていることだったのですね。

 イチロー選手は、足が速く、バランス感覚もよく、動体視力が優れていることなど、資質にも恵まれていることも確かかもしれません。

 けれど、その素質に甘んじず、常に大きな志をもっていつも高いところを見つめ、そこへ達する思索と努力を積み重ね続けてきたことで現在のイチローになり、これからも高嶺を目指して錬磨するイチローであり続けるのだと思います。

 この本を読んでいて、イチローを見ることができる時代に生きていることが幸せに思えてきた私です。

  今日も、よい日となりますように。

 

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