安立スハルさんの短歌 から
昨日のハンバーグの文章、もう少し、格調高い食べることに関する記事を書きたいと反省し、安立(あんりゅう)スハルさんの短歌集から、数首を味わわせていただきました。
◇ □ ○ ☆ ※ ◇
白妙の袋を縫ひて今年米贈りたまへり稲穂も添えて
ままかりの酢漬けつくるがうまくなりてここに寓居の月日つもりぬ
一皿の料理に添へて水といふもつとも親しき飲みものを置く
蓮根の一節(ひとふし)切つてすり下ろす夕餉支度を茜は照らす
どこからでもかかつてこいといふごとき面構せり俎上の鮎魚女(あいなめ)
俎に置きてはみ出す大ぶりの新巻鮭は身を載せて切る
椀に咲く花麩の紅のやさしさになぐさみもする春近づくと
たましひの脈搏のごと真率に述ぶる言葉の心に沁みぬ
◇ □ ○ ☆ ※ ◇
うーむ ・・・やはり、ひと味もふた味もレベルの異なることば、そして生き方に心打たれるばかりです。
いえ、私は自分のレベルの低さを感じて落ち込んでいるわけではありません。このような先人がたくさん居てくださる同じ地上に生を享けて歩んでいることをとても嬉しく思い、そして力をいただいております。
今日も、よい日となりますように。
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