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2017年2月10日 (金)

『ハイジ』

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『ハイジ』

ヨハンナ・シュピーリ 著

矢川澄子 訳

福音館 1974年12月10日 初版発行

      1993年 6月1日 第23刷

 ハイジ ・・・そうです。アルプスの少女ですね。

 ストーリーは、皆さま、よくご存じと思いますので、今日は、別の視点から書かせていただきます。

 フランクフルトからアルムのおじいさんのところへ帰ってきたハイジに会いに、クララとおばあさまがやってきました。

  到着のその日、車いすの幅が大きすぎたので、戸口につっかえてしまい、クララはおじいさんにかかえられて家に入りました。 

 クララが泊まることになって、クララとハイジは大喜び ・・・ ほし草置き場で大きなやわらかいベッドに横になり、あけはなしの丸窓ごしにきらめく星空・・・それまでほとんど星を見たことのなかったクララは、星たちのちらちらきらきらするかがやきに見入りました。  さて、その翌朝のことです。

  おじいさんの仕事ぶりに子どもたちは、あっとおどろかされます。

      ◇    □   ○   ※   ☆

  昨夜子どもたちが床についたあと、おじいさんは幅の広い車いすを何とかして屋内に入れられないものかとさんざん考えたのでした。小屋の戸はもちろんせますぎて、とうていとおりぬけられません。そこでふと思いついて、うらの納屋に通じる羽目板を二枚とりはずして、大きな入り口を作ったのでした。いすはそこから持ちこみ、あとはまたその板をたてかけ、くぎだけは打たずにおきました。ハイジが行きあわせたとき、ちょうどおじいさんはクララを車いすにすわらせ、板をはずして納屋から朝の日ざしのなかへいすごとつれだしたところでした。

     ◇    □   ○   ※   ☆

  わぁ ・・・ これは、まさしく ・・・そうです。バリアフリーの実践ですね。

 『ハイジ』の上巻の出版は1880年、下巻はその翌年に発行されました。今から140年ほど前に書かれた本に、ごく自然にバリヤフリーのことが登場しているのでした。

 なんだか、心を打たれ、そして考えさせられました。もっともっと自然にバリヤーフリー、そして水道のカランやドアの取っ手などを操作しやすいレバーにするなどのユニバーサルデザインが広まって、さらに暮らしやすい世の中にしていくことを進めたいと思いました。

 ヘレンケラーさんにこんな言葉があります。 「あなたの手のともしびをもう少し高く掲げてください。わたしの足元が明るくなるように」 

 私にはアルムのおじいさんのようにいろいろなものをつくり出す器用さはありませんが、心と心のバリヤフリーと申しましょうか、生活のいろいろな場面で実践できることはあると思います。一歩踏み出す勇気と申しましょうか、大きな氷の塊も、零度より高い気温にさらし続ければ必ず溶けるのです。それをあきらめて、氷塊を冷凍庫にしまい込むようなことのありませんように。

 今日も、よい日を !

 

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