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2017年2月 1日 (水)

『クアトロ・ラガッツイ』 天正少年使節と世界帝国

『クアトロ・ラガッツイ』 天正少年使節と世界帝国 上

若桑みどり 著

集英社文庫 2008年3月25日 第1刷 発行

0007 一冊にまとまっている単行本が出ているのです。最初は図書館でそれを借りたのですが、分厚い本で読み進むのにかなりの意志を必要といたしました。

 それで、この上下二冊になっている文庫本を借り直し、この度、上巻を読み終わったところです。

 書かれているのが、壮大な内容・何年もかかった旅ですので、やはり、読むのも長い旅のようになりました。

 上巻で、心に残ったこと

 今まで、宣教師というと、フランシスコ・ザビエルさんと、よく織田信長公との関係で名前が出てくるフロイスさんくらいしか知らない私でした。

 この本を通して、日本の貧しい人たちのために身銭を切って病院を建てた人、苦しい生活をしている人の思いを理解するため、日本語を必死に学んで直接話せるようになった人、宣教のために自らの命を顧みなかった人など、本当にたくさんの方が1549年以来、日本に来てくださっていたことが分かり、感動しました。

  宣教のために辞書を編纂するとき、「愛」ということば一つにしても、日本語になおすことがたいへんむずかしく、日葡辞書ではポルトガル語の愛する・・・アマールという動詞は、「たいせつに存ずる」となっているそうです。

 これは、男女のエロスではなく、、相手のために相手を思う心である「愛」のことなので、他人を「たいせつに思う」と訳され、1580年ころに確定されたと書かれています。

  スペインやポルトガル、イタリア人の宣教師がそれぞれの国情・気質を背景としてアジア、日本にやってくることになった背景には、1517年のルターの宗教改革によって、カトリックの信者を新たに増やしたいというヨーロッパの動きがあったことも書かれています。

 シェイクスピアとガリレオが同じ年、1564年に生まれたことに気付いたのも、この本を読んだからでした。

 書名の『クアトロ・ラガッツイ』は、4人の少年という意味だそうですが、異国に向かう航海で、命を落としそうになる危難に何度も遭遇します。異国に向かったときと、帰国したときとでは、日本の国情は全くちがったものになっており、海上だけでなく、地上にあってもまさに波乱の生涯を彼らは生きることになりました。

 この本を紹介してくださった友人(社会科の教師)に感謝いたします。

 今日から、2月。 よい月、よい日、佳い春となりますように。

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